« ZIPANG PUNK GOEMON ROCK 五右衛門ロックⅢ | トップページ | 「声をかくす人」 »

2013年3月 9日 (土)

「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」

「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」、1月の終わりに観た映画です。

 インドで動物園を経営していた家族が、動物園を廃業し、一家でインドからカナダへ移住しようとしますが、その船が沈没し、唯一生き残った少年がトラとともに半年以上大洋を漂流する・・・という話です。海の光景(TVCMでもその一端が紹介されていましたね)がとても美しく、また、漂着したしまでのミーアキャットの群なども目を見張るものがあって、ぜったい、11部門ノミネートされていた第85回アカデミー賞では「視覚効果賞」受賞するに違いない、と思っていました。結果は、監督賞、作曲賞、撮影賞、視覚効果賞の4部門も受賞しましたね。アカデミー賞は個人的には「レ・ミゼラブル」に作品賞・主演男優賞も取ってほしかったのですが、次に自分の中で推していたのがこの「ライフ・オブ・パイ」だったので、監督賞の受賞は妥当、というか嬉しい気がしました。

 さて、概略を上に述べましたが、もう少し詳しくご紹介します。原作小説もそうですが、映画も作家がカナダのインド系移民の家を訪ねて冒険譚を聞くという体裁になっています。主人公はフランスのプールにちなんで名づけられたピシン。インドのフランス領だった地域に住んでいて、家族は大きな動物園を経営しています。 (ところで「幸せへのキセキ」でもそうでしたが・・・外国では私設…しかも個人経営…の大きな動物園って結構あるんでしょうか?日本では寡聞にして大きな動物園って言うと公営公設で、施設動物園は猛獣がいない小規模のようなものか、遊園地に動物展示が数等併設されているものしか知りませんが)
 
ピシンの名は、家族同然の付き合いをしていた水泳選手(彼と親しかったことが、のちにピシン=パイの命を救います)がフランスのプールについて家族に語ったことから付けられた名前ですが、発音がおしっこを意味する言葉と似ているため、学校でからかいの的となっていました。そこでピシンは一計を案じ、新学期には「家ではパイ(Pi=π)と呼ばれている」と自己紹介し、円周率を何桁も黒板に書き連ねることで呼び名をパイと改称することに成功します。映画はパイの子ども時代のエピソードとして、動物園のトラに近づきすぎて父親に激しく叱られるシーンも挿入されます。後の運命への伏線でしょうか・

 やがて動物園の経営が立ち行かなくなり、動物は売って、一家(パイ・兄・父母)はカナダへ移民します。動物たちもカナダの業者あるいは動物園等に売ったのか、同じ日本系の貨物船でカナダに向かうのですが、この船のコックは、ベジタリアンであるパイの母親に暴言を吐いたりする、高圧的な嫌な男でした。嵐によって船は難破し家族の中で唯一泳げるパイだけが救命ボートまでたどり着きます。船員たちも救命ボートに乗り込もうとしていたのですが、結局翌朝ボートに乗っていたのはパイとけがをしたシマウマ、そして恐ろしいトラだけ。そこへオラウータンも流れ着き、長く苦しい漂流生活が始まります。最初はおとぎ話的展開があるのかとも思いましたが、そうではなく、パイの生きるためのギリギリの闘いの様子が描かれます。先にも書いたように海の映像がとても美しい。私は2Dで観たのですが、2Dでも十分に迫力がありました。
 8か月近くにもなる長い漂流生活ののち、パイは助けられますが日本の保険会社からの聞き取りに際して、ビックリするような「事実」が明かされて・・・・最後には、また作家に大人になったパイが物語っているシーンで終わります。

 目を瞠るシーンの多い、余韻の残るドラマです。小説版の方は、映像の手助けがない分、最初がちょっと気持ちが入り込みにくいのですが、しばらく読み進むうちに自分も興が乗ってきます。やはり面白く読めました。

|

« ZIPANG PUNK GOEMON ROCK 五右衛門ロックⅢ | トップページ | 「声をかくす人」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」:

« ZIPANG PUNK GOEMON ROCK 五右衛門ロックⅢ | トップページ | 「声をかくす人」 »