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2012年12月26日 (水)

こんにゃく座「ねこのくにのおきゃくさま」

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オペラシアターこんにゃく座の「ねこのくにのおきゃくさま」を観に行ってまいりました。写真はチラシです。「林光追悼公演」と銘打たれています。ここ十数年、京都でのこんにゃく座の一般公演はほとんど観ておりまして、林光さんの舞台挨拶にも触れておりますし、林光さんの音楽には子どもの頃から親しんできましたから(音楽の授業や合唱サークルで・・・手塚治虫のアニメ「バンパイヤ」の主題歌も林光さんの作曲ですね)、約一年前の訃報はとても残念に思っていました。絵本が原作の本作は、どんなものかな?と思いながらも、「追悼公演であるからには観に行かねば」と思いながら、観に行きました。

 ストーリーは単純と言えば単純です。働き者ぞろいの猫の国に、仮面をかぶった兄妹の旅人がやってきます。それまでまじめに働くことしか知らなかった猫たちのまえで、兄妹は太鼓でリズムを取りながら歌い、踊ります。猫たちはそれに魅了されて、ともに歌や踊りを楽しみます。猫の国の王女は旅人・兄に、お妃を亡くしたばかりの猫の国の王様は旅人・妹に、それぞれ心惹かれます。王と王女は兄妹に、仮面を取ってほしいと頼みますが二人は「それは命のかかわるから」と、いったんは断るものの、やはり妹は王に、兄は王女に心惹かれていて、恋する相手の願いならばとばかりに仮面を取るのですが・・・。

 まぁ、大人でなくても、仮面を取ったその顔がどんな動物の顔かは予想がつきますよね。猫の習性としてネズミは食べるべきだとする大臣と、大臣の進言に葛藤する王様、約束は守りたい子どもたち・・・、さぁ、どうなる?

 原作絵本は読んだことがないので、比較はできないのですが、絵本サイトであらすじを見ると、王がお妃を亡くして沈んでいたり、人間たちの争いを逃れて、おそらく核戦争が起こる寸前、間一髪で海を渡ってこの島にたどり着いたというのはオペラオリジナルの設定のような気がします。

 チラシや謳い文句を見ただけだと、物語は子ども向きに見えますが、鑑賞してみると音楽は複雑(わざわざ題名に「オペラ」と冠しただけのことはあると思いました)だし、ストーリーに含むことが多いしで、かなり難しいオペラに思えます。保育園児と思しき子どもたちもいっぱいでしたが、わかったのかな?・・・でも、小難しいことをいろいろ考えてしまうおばちゃんと違って、却ってあの小さい子どもたちの方が素直に、純粋に楽しめたのかもしれませんね。私自身は、観てよかったとは思うものの、いつもほど熱狂はできませんでした。ちょっと残念。

 舞台のセットの工夫が面白かったし、案内人役の猫が登場して猫の人形を使ったり、ベビーピアノを使ったりという楽しいところも満載だったし、衣装もステキだったんですけどね・・・。

キャストは・・・王様:大石哲史
 (敬称略)   大臣:武田茂
         王女:鈴木裕加
         王子:熊谷みさと
         王子のともだち
          (大臣の息子):彦坂仁美
         旅人あに:井村タカオ
         旅人いもうと:西田玲子
         案内人:金村慎太郎
         ピアノ:服部真理子

もちろん、皆さんの演奏は素晴らしかったです。

原作絵本です↓

 

ねこのくにのおきゃくさま (世界傑作絵本シリーズ)

ついでに・・・

長岡京駅前のイルミネーション

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2012年12月16日 (日)

『魔法無用のマジカルミッション ~(株)魔法製作所~』

東京創元社さん、グッジョブです!

『魔法無用のマジカルミッション ~(株)魔法製作所~』シャンナ・スウェンドソン著   大好きなシリーズの続編最新刊です。 (シリーズ1作目、2作目の感想はココ

発売後すぐに買って、すでに2回通読、好きな場面のみ3回目も読みました!現代ニューヨークを舞台にしたファンタジー+女子お仕事小説+健全なロマンス小説といった態のこのシリーズ、本国アメリカでは四作目までしか出版されていないのに、日本では東京創元社さんの英断によって最新の六作目まで出版されたんですよ!すばらしい!翻訳小説で続きが出ないことってよくありますよね。しかも曲がりなりにもおはなしが終わっているならともかく、「これからどうなるんだっ!」ってままで日本での出版がいつのまにやら終わっているものまであります。そんな中、続編を出版し続けてくださっている東京創元社さんはすばらしいです。

 んで、肝心の物語ですが、魔法界をひっ掻き回した大陰謀の黒幕が暴かれて、一応の解決をみた前作の後、競争相手のいないマーケティング部でケイティは暇を持て余しています。魔法を失ったオーウェンは危険な魔法書の解読に我を忘れて取り組んでいます。そこへある問題が起こります・・・今度は別の問題と敵が現れるのです。テキサスのチャーミングなおばあちゃんも元上司のミミも、さらにパワーアップして出てきます。いやいや、ホンマに面白い。ニューヨークでの恋愛譚なのに、ケイティとオーウェンがまるで中学生のように初々しいカップルのままというのもいい感じです。

大人になってもファンタジーが好きなかたや、もう米の少女小説が好きな方には、ぜひ読んでもらいたいシリーズです。

 映画化?って話はどうなったんだろう・・・。映画化権がどこかに押さえられているだけなのかな?映画化してほしいなぁ。

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ウーマン・イン・ブラック~亡霊の館

  12月に入って観た映画はまだこれ1本です。なぜなら・・・毎週日曜日しか休みがないのに日曜ごとに家の工事の人に来てもらっているから。古家なので修理が大変。床板の張替えやらベランダ防水やら床下換気扇の交換やら・・・お金も羽が生えて飛んでいきます。バブル時代にやっとの思いで買った家なのでものすごく高かった。しかも改修してもらった工務店がいいかげん、で、廃業しちゃってて、色んなメンテも文句も持って行きようがなく、かくて、窮状を抱えた私がここにいる、と。来年は観劇も映画ももっと控えないといけないかも

 それはともあれ、怖がりでホラーの苦手な私ですが、ハリー・ポッターファン(原作も映画も)としては、ダニエル・ラドクリフの最新主演作を見逃したくはありません。ハリー・ポッターという少年を11歳(ハリーの齢)から演じ続けてきたラドクリフも、今作ではお父さんです。朝1番の回で観たのですがそれで正解です。夜だったら一人でよう帰りません、ぐらい怖い怖い映画でした。あんまり怖かったので、ホラー好きの娘に薦めたら、翌週のデートの行き先にしていました。怖いながらもストーリーが良かったので、母娘して気に入ったのですが、娘の彼氏はそうでもなかったようです。私は観ている最中、なんでこんな怖い映画を好き好んで観に来たのか首をかしげながら後悔しました。観終わった後は、人に薦めたい気持ちでいっぱいでしたが。

story・・・舞台はイギリス。自動車の形から類推して20世紀初頭かな?古い陶器にカップにポットからお茶が注がれる…と思いきや何も入っていない。不思議に思っているとそれはままごとの最中だとわかる。3人の幼い女の子が人形を傍らに、屋根裏部屋で遊んでいる冒頭のシーンは微笑ましいはずなのになぜか不吉な予感がします。その刹那、何の理由も示されず女の子たちは立ち上がり無言で窓から飛び降ります。「My baby!」悲鳴と泣き叫ぶ声・・・。場面は変わってロンドン、ラドクリフ演じる若い法律家アーサー・キップスと息子ジョセフのシーン。ジョセフはアーサーに火曜日は父が汽車で出かける、水曜と木曜は白紙、金曜日は汽車に乗って父に会いに行くという絵を描いた4枚つづりの紙を渡します。アーサーは愛する妻に産褥で先立たれ悲しみにくれながら一人息子をナニー(nannyと言ってると思うんだけど、乳母じゃなくて家政婦と訳している?)の手を借りて育てています。アーサーが妻の死から立ち直っていないためか、侘しい感じがするシーンです。水曜日と木曜日の白紙にも不穏な感じが漂います。アーサーは法律事務所の所長から田舎町クライシン・ギフォードの「イールマーシュ館」で古い書類を整理しろという命を受けていて、火曜日には汽車を乗り継いでそこへ向かい、3日で仕事を終えて金曜日にはジョセフとともに休暇を過ごすというプランを立てていました。汽車の中で街の名士らしきサムと知り合い、大雨の中自動車で宿に送ってもらうアーサーだったが、宿ではけんもほろろな扱いを受けます。現地の弁護士の様子もおかしく、町のひとにも敵視されているような・・・そして屋敷では・・・。

 怖くて切ない物語。ゴシックホラーでありながら、屋敷の呪いを解くためにアーサーが取った思い切った方法もサムの行動も近代的でよかったのですが、結末はちょっと私の期待したあり方とは違ったかな?でもこれも原作を読んでみなくっちゃと思わせられました。

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ゲキ×シネ「五右衛門ロック」

 これも先月のことですが・・・(いつまで先月のこと書いてんねん!と言わないで)ゲキ×シネのレパートリー上映があったので劇団☆新感線の「五右衛門ロック」を観に行ってきました。
 とにかく楽しいバカバカしい(失礼!)ようなシーンもたくさんある荒唐無稽な喜劇ですが、冒険譚であり青春譚であり、復讐と野望も絡んで、長丁場を少しも飽きさせない。出演者の皆さんが舞台狭しと動き回るのも、ダンスも、歌も、殺陣もなにもかも楽しめました。森山未來さんの鬱屈した者を抱えながらも溌溂とした若武者ぶりも、北大路欣也さんのどっしりとした殿様ぶりも良いですね~。ゲキ×シネという方式も、家でビデオ(DVDとか)を見てるより迫力があるし、舞台はナマが良いとはいうものの、はるか後方の席しか取れない身とあっては、ナマの感動と、映画方式の編集による見どころのアップとそれぞれ観て、両方楽しんでちょうどいい感じかもしれません。

髑髏党の党員証をもらいました。もちろん来春のゲキ×シネ「髑髏城の七人」も「五右衛門ロックⅢ」も観に行く予定です。

(髑髏党党員証の表面と裏面)

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2012年12月 2日 (日)

「のぼうの城」(映画)

 2年越しで楽しみにしていた映画「のぼうの城」。今頃ブログに書いていますが、実は公開初日のレイトショーで観ております。またまた、1か月遅れの鑑賞報告。記憶の乱れはご寛恕を。へとへとに疲れていた週の週末レイトショーなのに、一瞬たりとも眠気を覚えることなく、目を見張って映画の世界を楽しみました。

 秀吉の小田原攻めと言えば、それまで寡聞にして小田原評定をはじめとする北条軍の敗戦のあっけなさしか知らなかったので、原作を読んだとき、こんな城もあったのかと感心するばかり。よく考えたら遠い昔に「太閤記」も読んだことがあるはずなんだけど、忍城攻めの記憶はないなぁ・・・。もちろん歴史そのものではないにせよ、史実から発展させた物語としてとても面白く読みました。本はどこまでが史実で、人物造形(特に長親の、のぼうさまというキャラクター)もどこまでが文献どおりなのかと首をかしげつつ楽しんで読みましたが、映画はむしろフィクションとして楽しみました。

 ともあれ、映画です。石田三成が秀吉(この時代は羽柴秀吉)の備中高松城水攻めに感嘆しているところから始まります。自分もこのような戦がしたいと三成は考えます。そして、後日の忍城攻めでは、諸将を怒らせて大谷吉継にたしなめられても、押して水攻めを行うのです。この冒頭の水攻めの様子といい、忍城の、水攻めといい、ただTV報道を唖然と見るばかりだった私にもあの津波の惨状を思いださせられ、恐ろしく感じるものでした。上映延期になったのもむべなるかな、です。しかし映画のスケールの大きさをあらわす重要なシーンでもあります。すごい迫力でこれまでの映像では表現しきれていなかった「水攻め」の恐ろしさが如実に伝わってきました
 合戦シーンも気迫がみなぎっていました。

 この映画ではどの配役も良くて、映画の成功の理由の一つには配役の妙があると思いますが、やはり主役の成田長親役に野村萬斎氏を迎えたことが大成功のカギだったと言えるのではないでしょうか。野村萬斎さんの持つ、狂言という中世の流れをくむ芸能の素養が映画全編を通して生かされていて、映画のアクセントや要となっています。特に重要な船上の滑稽踊りのシーンなどは言うまでもありませんが、農作業のシーンでの歌も赤ん坊をあやすリズムも、居ずまいや身のこなしも、期待にたがわぬすばらしさ。飄々としているのに眼光は鋭く、でくのぼうらしくずっこけるようなシーンですら長親は只者ではないと感じさせられます。 

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