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2012年6月23日 (土)

「アンネの追憶」

 久しぶりに京都シネマに行って会員更新したついでに、招待券で2本映画を観ました。

 1本目は「アンネの追憶」。『アンネの日記』の著者、アンネ・フランクの親友だったハネリ・ホスラー(映画字幕の表記、『アンネの日記』ではハンネリ・ホースラル)に取材したノンフィクション、『もうひとつの『アンネの日記』』が原作、ということです。でも、映画は1979年(アンネが生きていれば50歳!)、アンネの父・オットー・フランクが、たぶん小学校で講演を終えようとするシーンから始まります。万雷の拍手の中オットーが去っていこうとすると、一人の少女が立ち上がり「ミスター・フランク・・・・」と質問します。それからオットーの回想のような形で、アンネが幼い小学生でハネリと友達になったとき、ハネリとの楽しい学校生活、オランダでも始まったユダヤ人弾圧、誕生日祝いに日記帳をもらったこと、隠れ家へのひっこし、ハネリの家族の逮捕、ペーターとの淡い恋、隠れ家の発覚とアウシュヴィッツへの移送、ミープのドイツ軍への抗議、アウシュヴィッツでの弾圧や殺戮や強制労働、アンネと姉のマルゴーとのベルゲン・ベルゼン収容所への移送とハネリとの再会、ソ連のアウシュヴィッツへの侵攻とナチの証拠隠滅と陥落、マルゴーの死、オットーの帰還とミープとの再会、娘たちの死を知り愕然とするオットーにミープが手渡すアンネの日記帳、オットーとハネリとの再会、ハネリと妹ガビとのパレスチナ(イスラエル)への旅立ち・・・そんなストーリーをたどって、もう一度1979年の講堂で映画は締めくくられます。

 アンネ役のロザベル・ラウレンティ・セラーズはとても表情豊かで魅力的。可愛らしいです。

 全然この映画に関する知識なく観はじめたら、登場人物のことばが英語だったのでちょっとびっくり、アメリカかイギリスの映画かな?と思っていて、パンフレットを見たらイタリア映画だったので2度びっくりです。

 映画自体は音楽も美しく、内容的にも良い映画といえると思います。ユダヤ教のラビの存在感も圧倒的でした。子どもたちやペーターを助けようとする姿やSSとの哲学問答など・・・。映画館は年配のひとばかりでしたが、むしろティーンエージャーに観てほしい、学校の団体鑑賞などに取り入れてほしいなぁと思いました。

 ただ、絶滅収容所で強制労働させられているユダヤ人役の人たちが健康的な体型を保ったままだったので(ペーターだけは本当に憔悴して見えたけど)、ちょっと惜しいかなぁ・・・まぁ、映画というフィクションなんだし仕方ないな…。とは思いましたが。

 

 「アンネの日記」もアンネの伝記の類も読みましたし、オランダを舞台にした抗ナチズムの小説も読みましたが、この映画で描かれているようにユダヤ人が黄色い星のマークをつけさせられたときに、良心的オランダ人が黄色い花(チューリップなど)を胸に着けて抵抗を示していたのは知りませんでした。ハネリのこともほとんど知らなかったので、ハネリの視点で描かれたこの映画の原作もぜひ読みたいのに絶版のようです。残念・・・。講談社の児童文学には、絶版になっている良い本がたくさんあるので、定期的に文庫か青い鳥文庫で復刊してほしいなぁ、と今回も思いました。

 

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