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2008年5月 4日 (日)

月組「ME AND MY GIRL」

ME AND MY GIRL 主題歌(CD)  とっても楽しみにして、ワクワクしながら宝塚大劇場に出かけたのは4月27日。もう観てから一週間もたっているけど、今でも思い出すと顔がニマ~っとしてしまいます。宣伝文句どおり、楽しくてハッピーな気分になれるミュージカルでした。随所にたくさん取り入れられたタップダンスが幸せ気分を盛り上げてくれます。

 宝塚歌劇月組公演「ME AND MY GIRL」。主演の瀬奈じゅんさん、彩乃かなみさんは、役柄も衣装も演技もセリフもかわいらしいことこの上ない。

 1930年代のイギリス・ロンドンが舞台。嫡出子のいないヘアフォード伯爵家の当主が亡くなり、その妹のディーン・マリア公爵夫人(出雲綾さん・美声に聞き惚れます♥)・遺言執行人のジョン・トレメイン卿(霧矢大夢さん・渋い役柄です。渋すぎるかも・・・。でも霧矢さんは「良き人」の役がよく似合うなぁ・・・)・顧問弁護士のパーチェスター(未沙のえるさん・3枚目的な役をあくなく自然に演じておられて流石です)の3人が八方手を尽くして、ヘアフォード伯爵の昔の恋人の子ども=ヘアフォード伯爵の落とし胤を探し出します。彼の名はウィリアム、通称ビル(瀬奈じゅんさん・本当にサービス精神が旺盛だなぁ・・・と思うぐらい笑わせてくれます)。ロンドンの下町で貧困の中で育ったためひどいコックニー訛りがあり、俄仕立てにせよ紳士とはとても言えません。叔母である公爵夫人は兄の忘れ形見のウィリアムをヘアフォード伯爵家の跡継ぎにふさわしく教育しようとしますが・・・・。 一方、ヘアフォード伯の直系の嗣子が見つからなかった場合、マリア公爵夫人の甥・ジェラルド(遼河はるひさん・わがままで頼りないお坊ちゃんの役をしておられるのによく遭遇します。それにピッタリというと失礼な気もしますが、見ていて自然にはまっています)が跡継ぎ候補とも考えられていたようです。ところがビルが発見されたことで、ジェラルドのフィアンセで公爵夫人の姪のジャッキーことジャクリーヌ(明日海りおさん・気が強くて身勝手なお嬢さま。キリリとした感じが男役の彼女にピッタリという気がします。城咲あいさんとのWキャストのようですが・・・ぜひ両方見比べてみたかった)は、ジェラルドに婚約解消を宣言し、ビルに強引に(かなり強烈に色気を漂わせて)迫ります。しかしビルには大切な「MY GIRL」がいました。魚市場に勤めているサリー乃かなみさん。この作品で見納めとは・・・さびしいですが・・・他の媒体でのご活躍を祈っています)とても可愛らしくて明るい良い娘ですが、やはり淑女ではなく、上流階級からは眉を顰められるような話し方とものごしです。マリア公爵夫人らはビルにはもっとふさわしい階級の娘と結婚して、サリーとは別れるように説きつけますが、ビルはジャッキーに誘惑されても、叔母に忠告されても、サリーへの愛を貫き通そうとします・・・・。

 体を不必要に揺すりながら「ヨッ!」とか「オッ!」とか言いながら出てくる瀬奈さんビル。両ポケットに手を突っ込んで公爵夫人に「叔母ちゃん」と呼びかけ、粗野に見えるように演じているのがとても楽しく見えます。チューリップ柄の可愛らしいワンピース姿の彩乃さんサリーも、チャキチャキしていて・・・そう、二人とも下町ではいなせで気風のいい若者とおきゃんで働き者の娘としてみんなから好かれ、頼りにされていただろうということが、語られずとも分かります。そんな二人が図らずも上流階級の跡継ぎ問題に巻き込まれてしまって起こるドタバタと人情がこのコメディの主題でしょうか・・・。色々と楽しいシーンがありますが、私はヘアフォード家の書斎でご先祖様たちが登場するシーンが結構好きです。

 作中に「ヒギンズ教授云々・・」というセリフがあり、思わず「ふふっ」と笑いを漏らしてしまいました。ところが全体に良く笑えるコメディで、客席にも笑い声が広がることが多かったのに、この場所では私の周りではしわぶきひとつなし・・・という感じでした。ちょっと世代が違うのかな・・・と寂しくなりました。隣席の娘からは「ヒギンズ教授って何か意味あるのん?」ときかれましたので「マイ・フェア・レディの」とだけささやき返しましたが、意味はわかっていなかったと思います。この作品は「マイ・フェア・レディ」にインスパイアされているのかしら・・・?と思ってプログラムをよく読むと、初演は古くなんと1937年とか・・・。すると「マイ・フェア・レディ」はまだミュージカル化されていない時代。原作のバーナード・ショーの戯曲「ピグマリオン」からのセリフなんでしょうか・・・それとも、改訂時に付け足されたセリフなのかな?「ME AND MY GIRL」についてウィキペディアで調べてみたら「『マイ・フェア・レディ』の男性版とも言われる」と書いてありましたが・・・。

 初演が1937年ということは、いわゆる“王冠を賭けた恋”、エドワード8世の退位のすぐあとで、劇中のセリフにもビルが恋のために爵位を捨てることにならないようにという公爵夫人の心配が何度か語られます。もともとの作者も階級社会への批判や、教育によって下層階級の者も紳士淑女として振舞うことができるという信条をこの作品にこめたのでしょうか・・・?

Photo ←休憩時間中の幕もとっても素敵なデザインですね。初演は古くてもモダンな演出で、おしゃれな感じがします。内容、出演者、テーマ・・・すべてにわたって満足できる舞台でした。

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 「ル・サンク」vol.98も、舞台写真たっぷり、初舞台生の口上まである脚本も載っていて十分楽しめました。

  プチ・ミュージアムでは昨夏の「MAHOROBA」で使われたうちわ太鼓や大きな甕に触れるコーナーがあったし、他の小道具や衣装の展示なども楽しく観ることができました。小さな羽根も背負わせてもらいましたよ。

 7月初旬追記

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ライブCDも買って通勤の友にしています。楽しいです。

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