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2008年3月16日 (日)

映画「チーム・バチスタの栄光」

 一昨年の12月、この映画の原作小説『チーム・バチスタの栄光』 の感想をこのブログに書いたとき(コチラの記事です→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_4a1b.html 、厚生省の調査官で怪男児(?!)の白鳥も、映像化されるときには映画化される時には阿部寛さんが演じた伊良部医師(奥田英朗原作のドラマ「空中ブランコ」より、原作ではおデブな変人、同じシリーズの映画「イン・ザ・プール」では松尾スズキが演じている)のように、美男俳優が使われるのかな?・・・と書いていたのですが、まるで予言したように阿部寛さんが演じていましたね。映画のポスターを何度もみていたはずなのに、私は阿部寛さんが白鳥調査官を演じることしか頭になくて、映画館に行ってはじめて、「グチ」外来の精神科医・田口に竹内結子さんがキャスティングされているのを知って驚きました。だって原作では田口医師は男性ですからね。

映画「チーム・バチスタの栄光」・・・もう見に行ってから1ヶ月も経ってしまいました。

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←書店でもらったリーフレットの表紙・裏表紙です。劇場パンフレット載っていないことも書かれていて、販促用の無料グッズなのにとっても充実した内容で感激しました。

 story:不定愁訴外来の心療内科医師・田口公子(竹内結子)の診察室には、今日もさまざまな(でもあんまり深刻そうじゃない)悩みを抱えた人が訪れている。それは精神科医の治療と言うよりもグチの聞き役のような・・・。そんな田口をサポートするのはベテランの藤原看護師(野際陽子)、アドバイスや慰め方からお茶を入れるタイミングまで的確だ。

 田口が勤務する東城大学医学部では、アメリカ帰りの天才心臓外科医・桐生恭一(吉川晃司)を第一外科の助教授に迎え、難しいバチスタ手術に成功し続けるという奇跡のような偉業を成し遂げていた。桐生を中心としたバチスタ術の専門集団は「チーム・バチスタ」と呼ばれ、病院の看板となっていたが・・・。

 ある日田口は院長室に呼ばれた。そこには院長と桐生がいて、田口にチーム・バチスタの内部調査をしてほしいと言うのだ。26回連続で成功していたバチスタ手術が、このところ、3度も続けて失敗している、それは偶然なのか、故意なのか?故意だとすればその犯人は誰なのか?チーム・バチスタの栄光は翳ってしまうのか?

 田口はしぶしぶながら調査を引き受け、チーム・バチスタの面々のインタビューを試みるが・・・。田口の素人探偵ぶりは、ちょっと天然のはいった美人若手医師(映画)冴えないけど優しい中堅男性医師(原作)と、原作と映画で若干の違いはあるが、どちらも人の良い、とぼけた味わいが魅力だと思う。映画の田口はそれぞれを動物にたとえて、聞き取りノートにイラストつきでメモしているのが面白い。(以下、映画ではインタビューの順がどうだったのか曖昧になってしまったので、小説に出てくる順で書きます、敬称略。小説では田口の部屋に来てもらっての聞き取りだったのが、映画では田口が訪ね歩くことになっています。ロケは埼玉医科大学国際医療センターで行われたそうですが、高額の精密機械などもホンモノを撮影しているのだそうです。スタジオのセットで使われる医療器具・機器もホンモノだとか
 第一助手・垣谷雄次(佐野史郎):手術用のルーペで米粒に般若心経を書いたり、細かいボトルシップを作ったり、外科医として手先の器用さに日日磨きをかけている。優秀な外科医だが、 助教授への昇進間近だったところへ桐生が招聘され、講師のままでとどまっていることに恨みを抱いているのではないかと思われているが・・・。動物にたとえるとモグラ。
 第二助手・酒井利樹(玉山鉄二):桐生に敬服し、垣谷を軽んじ、田口も軽んじている自信過剰気味の若手外科医師。動物にたとえるとスピッツ。
 手術室看護師・大友直美(井川遥):結婚退職した前任者に代わって先ごろチームに加わった、本来優秀なオペ室看護師。看護師は医師に手術用具を渡す「機械出し」の作業も担当するが、彼女は桐生と微妙にタイミングが合わないなど、バチスタ手術中のミスが続いている。また、彼女がチームに加わってから謎の術死が続いている。不定愁訴外来の藤原看護師を頼りになる先輩として慕っているようだ。動物にたとえると巻き貝。
 臨床工学士・羽場貴之(田口浩正):人口心肺のスペシャリスト。映画では人工心肺の説明も興味深かった。ニコニコと応対して親切に説明する彼は温厚そうだが、インタビュー中に自宅(だと思う)からかかってきた夕食の献立の変更を告げる電話に突然大ギレするなど二重人格的な一面も。動物にたとえるとカメレオン。
 麻酔医・氷室貢一郎(田中直樹):麻酔医はつねにいくつもの手術を掛け持ちしているため、多忙を極めている。昼食は飲み物とアイスキャンデーという生活だが、人当たりはよく真面目。動物にたとえると白ヤギ。
 第一外科助教授、バチスタ執刀医・桐生恭一:動物にたとえるとワシ。
 病理医・鳴海涼(池内博之):アメリカでも桐生とともに研修を積んでいた、桐生の元妻の弟。元は外科医だったが、手術中の桐生のミスで手を負傷し、病理医に転身した。眼光鋭く、動物にたとえるとコヨーテ。

 この中に、故意(未必の故意も含め)に術死を起こしている者、あるいは人為的ミスの繰り返しにより、手術の失敗を誘発しているものがいるのか?田口は頭をひねっているその間にも、手術は行われる、国際医療協力によるアフリカの難民少年(少年兵?)の手術はマスコミにも注目され、自分宣伝に利用しようとする管理職もいる。ロック歌手になりたかったが、心臓が悪くてあきらめた好人物の中年男性の手術もある。 

 そんな田口の前に突如現れたのが、破天荒で天才肌の調査官・白鳥だ。彼は平気で人の神経を逆なでし、意図の分からない言動を繰り返しながら核心に近づいていくのだが・・・。

  ***   ***   ***

 原作が面白すぎると、映画はイマイチでガッカリしたり、映画化に当たっての改変に苛立つ場合も多いのですが、この作品では大丈夫。主役二人が原作とは違ったキャラクター設定なのに、余り気になりませんでした。医療ミステリとしても、原作を知っている私でも騙されそうな場面運びですし、伏線もしっかり効いていて上映中飽きたりだれたりすることが全くありませんでした。とはいえ映画から入った人には、ぜひ原作も味わってみられることをお薦めします。

 阿部寛さんは、キョーレツな白鳥を、二枚目俳優という感じではなく、アクの強い性格俳優のイメージを全開にして演じていたと思うし、竹内結子さんと野際陽子さんのグチ外来コンビも良い感じ。グチ外来の患者たちもなかなかに個性を発揮していて、他の出演者の皆さんと共に、キャスティングの妙を感じました。原作者の海堂尊氏がカメオ出演されているそうですが・・・私は見つけることが出来ませんでした。

↓原作です。

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