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2008年2月24日 (日)

映画「歓喜の歌」

 いいなぁ・・・。私も合唱がしたくなっちゃったよ。大学時代は合唱のサークルに入っていて、第九も歌いました。結婚してからも子どもが出来る前は地域コーラスに顔を出したりすることもありました。いまはすっかりご無沙汰ですが、みんなで歌うって、いいなぁ。このハーモニーの美しさ、この仲間への熱い思い!

 2週間前、京都シネマで観た「歓喜の歌」 松岡錠司監督。とっても楽しくて、とっても歌いたくなってしまいました。今住んでいる地域には地域コーラスもないようだし、何人か隣の市の公民館サークルで歌っている人は知っているんだけど、練習は平日の昼間らしいし・・・、なんて本気で合唱を再開する方法を考えたりして。こんな音楽映画もいいですねぇ。まったく。

 このストーリー、もとは立川志の輔さんの創作落語だそうで、現代の人情噺と言う感じなんでしょうか。是非、落語の方も聞いてみたいと思っています。

 そのストーリーは、12月30日にみたま町文化会館事務室にかかった1本の電話から展開します。それは翌日の大晦日に会館でコンサートを予定している女声コーラスグループ・「みたま町コーラスガールズ」からの電話でしたが、ホワイトボードに書き込まれた大晦日の使用予定者は「みたまレディースコーラス」。ダブルブッキングに気づいても、何とかなるだろうと高をくくって、のんきな顔をしている飯塚主任(小林薫)は、昨年市役所から移動してきたばかりで、「いい加減」「お役所主義」を絵に書いたような人物です。だからあのとき注意したのに・・・と困り顔で言いつつも、飯塚主任のペースに巻き込まれそうになり、あたふたしているのは部下の加藤(伊藤淳史)。飯塚主任はとりあえず、両サークルの代表者を事務所に呼んでダブルブッキングについておざなりなわび方で説明し、2つのサークルで話し合ってほしいと言いますが、両者から猛烈な抗議を受けます。「悪いのは私たちの方ですか?」と上品に怒りを表現するのは、「みたまレディースコーラス」の松尾みすず(由紀さおり)。みすずは地元の中堅スーパーの女社長であり、長年「みたまレディースコーラス」を率いて音楽活動を行ってきた実績もあります。、「みたまレディースコーラス」のメンバーは市長夫人(片桐はいり)も含めて町の名士の女性ばかり。かたや、ファミレスの制服のミニワンピースとエプロンに身を包んだ中年女性は「みたま町コーラスガールズ」の塚田真由美(根岸季衣)。1年前に結成したばかりの新しいサークルですが、負けじと強談判・・・。飯田のもくろむように穏便に収まりそうにはありません。

 「みたま町コーラスガールズ」の指導者は、ちょっと浮世離れした明るさの、もと小学校教員・五十嵐純子(安田成美)、構成メンバーはそれぞれに事情を抱えた働く主婦たちで短い自由時間を繰り合わせて練習しています。五十嵐純子は加藤の小学校時代の憧れの恩師でもありました。

 たくさんの人たちのいろいろな事情、コミカルだったり感動的だったりするエピソードを盛り込みながら、長い12月30日と31日が描かれます。二つのサークルが一緒にコンサートをすることになるまで、そしてそれを実現するための飯田と加藤の奮闘がこのストーリーの山場でしょう。ですがクライマックスはやはり合唱シーン。数々の名曲の中でも女声2部の「歓喜の歌」(ベートーベンの第九交響曲第4楽章・合唱)にはびっくりしました。舞台上にはピアノしかないのにちゃんとオーケストラで伴奏されているミラクルは、まぁ、映画だからとさておいても、女声2部の編曲がぜひ知りたいです。前奏なしで、バリトンソロの「O Freunde, nicht diese Tone!」からではなく、「Freude, schoner Gotterfunken,…」から始まっているようなので、かなりの省略バージョンだと思うのですが・・・。

 (と、思っていたら下記CDには「歓喜の歌」のコーラス譜がついているんですって。早速注文しました。早く来ないかな)

歓喜の歌 歓喜の歌

アーティスト:サントラ,東京レディース・シンガーズ
販売元:キング
発売日:2008/01/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  ひさびさに気持ちよく笑って、スナオに感動した邦画でした。配役もよかったですし。安田成美さんはいつまでも可愛らしいなぁ、と感心。由紀さおりさん姉妹は小編成のユニットの合唱でもすばらしいハーモニーでした。スーパーで宣伝販売をする威勢のいいパート主婦役の平澤由美さんの、「ダニー・ボーイ」のソロの透明な響きには本当に聞惚れました。あいにくとまだ舞台ではお目にかかったことがないので、ぜひ生で聴いてみたいです。たくさんの出演者の皆さんが個性的で豊かな演技で観客を魅了してくれましたが、カメオ出演も楽しかったです。「みたま町コーラスガールズ」の練習場のお寺の住職が立川談志さん、五十嵐順子の夫のタクシーの客に立川志の輔さん、飯田からカラオケのマイクを奪われるバーンの客にリリー・フランキーさん・・・。

 後日談:友達も結構たくさん観にいったらしく、面白かった、楽しかった、歌いたくなった、安田成美が可愛かった等々が主な感想なのですが、ひとり、舞台関係のことをよく知っている人だけがちょっぴり違う感想を持っていました。(ちょっとネタバレです)あんなことしたら、クビだけではすまない。舞台は大工工事だけでは改装できない・・・・等々。いや、まぁ、それはわたしも思わないではなかったけど。市長も楽しそうに舞台に見入って(聞き入って)いたことだし(それにフィクションだし)、いいんじゃないの? と思いつつも、現実にこんな強引な技ををすべての勤め人に求められたら困るわなぁ、とも思ってしまう現実主義者の私でした。

ノベライズも買おうかな・・・。

歓喜の歌 (角川文庫 ん 27-1) Book 歓喜の歌 (角川文庫 ん 27-1)

著者:立川 志の輔,真辺 克彦,松岡 錠司
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

楽譜も出るそうです。買おうと思うんだけど、いっしょに歌ってくれる人がいるかなぁ・・・。

Book 女声合唱 映画「歓喜の歌」 より ~ 「翼をください」「ハレルヤ」「お祭りマンボ」

販売元:ヤマハミュージックメディア
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