« 京都劇場「ウェストサイド物語」2/17 その1 | トップページ | 映画「歓喜の歌」 »

2008年2月23日 (土)

京都劇場「ウェストサイド物語」2/17 その2

 ずいぶん日が開いてしまいましたが、先日の続き、京都劇場での劇団四季「ウェストサイド物語」観劇記の続き です。

Photo_5 ←京都駅ビルコンコースの掲示物からの引用です。有名なシーン。足のあがり具合はさすがですね。

 先日は、加藤敬二さんが不良*少年*には見えない、と、失礼とは思うものの正直な見た目の感想を書かしていただきましたが、そのあと劇団四季のHPで、広島の「美女と野獣」開幕の記事&キャストを見たら・・・ここもかなりの高齢化でした。舞台俳優としての実力を養うのに必要な年月を考えれば、役柄と俳優本人とがリアルにぴったりの年齢でなくっても良いのは当然ですけど、それにも程度問題があるのではないかな?と思わずにはおれません。まぁ、少年には見えなくても、すくなくとも青年には見える程度でないとね。知り合いで、映画公開時が少女時代、と言う方の感想を聞くと、「映画が良すぎたので、今回の舞台は・・・・」とのことでした。しつこいようですが、加藤さんのキレのあるダンスは良かったんですよ。群舞シーンのほかの役者さんたちも含めとてもカッコイイと思いましたし、かっこいいダンス、ダンサーズの中でも群を抜くカッコよさだと思いましたから。

 閑話休題。他の感想を。

 他の役者さんたちは・・・・

 リフ:松島勇気さん・・・この方、有名なバレリーノだったそうですね。「コンタクト」にもウェイター長で出てらして、なんでこんなにすべるように軽やかなダンスなの??ってびっくりしたんだけど、今回歌もお上手だとわかったし、激しいダンスもキマッているしで、あらためてプログラムの経歴を見直してしまいました。ぜひ、ベルナルドでも見てみたいです。でも去年の5月より少しお顔に丸みがあるように見えたのは気のせいでしょうか?気のせいですよね・・・。すみません。

 トニー:阿久津陽一郎さん・・・ラダメスの初演の頃に比べると、歌が上手になってらっしゃいました。半音が混じる曲も音取りが怪しいところは全くなかったし、高音もファルセットがかりながらも、ちゃんとその音が出ていたので、その長足の進歩に拍手!長身で男前の阿久津さんは、Hero役にぴったり。でも、いまだにラダメスの印象が強いので、トニーのように甘くも青臭いせりふをマリアにささやいている声は、なんだか私の中ではイメージ違い。だからと言って、同世代の中では早く大人になった理知的で優しい男(しかも、もとはジェット団のボス格だけあって、優男ではなくけんかは強いんですよね)であるトニーに似合うのは誰か?と言われたら困るけど。取り合えず歌のうまい鈴木涼太さんのトニーも観てみたいです。それこそ若い頃の石丸幹二さんはぴったりだったんでしょうね。あの甘い声とマスクで。

 マリア:花田えりかさん・・・京都劇場の「夢から醒めた夢」のまこを演じてらした2年前は歌の日本語も覚束ない感じで、どうしてこんなキャスティングを?と疑問に思ったものでした。でも、今回は歌の部分は訛りを感じず、これもずいぶん練習されたんだろうなと、ねぎらいの拍手。それに高音の伸びが美しい。といっても、「オペラ座の怪人」のクリスティーヌのようなHighCの上を出さねばならないナンバーがあるわけでなしメゾ・ソプラノで歌える範囲ではありますが・・・。歌は聞きほれてしまいました。でもセリフと演技はヒロインに抜擢はいかがなものかと思わずにはおれないんですよね。一般的に見てどうなんでしょうか?私の目と耳が曇ってる?差別意識はないつもりなんですけど、この少女はプエルト・リコから出てきたばっかりで英語があんまり巧くないのねと、自分に言い聞かせながら見てました。それとあんまり言いたくないし、申し訳ないような気もするけど、体育館で一目ぼれというのがあまり説得力のないお顔立ちというかメイクなんですよね・・・。京都公演をPRする報道では高木美果さんが出ていらしたし、JCSのマリアでも美しくも切ない歌声を聴いたので、開幕は高木さんかと思っていたのですが。キャスティングされてないけど、私は苫田亜沙子さんとか佐渡寧子さんとかのマリアも聞いて(観て)見たいと思っています。

 アニタ:団こと葉さん・・・お姉さまステキ!と言う感じですイエ、実際には私のほうが年上ですが・・・。団さんが踊ったら目が離せません。すごいです。カッコイイです。ハンサム・ウーマンって感じです。ベルナルドとマリアの両方の気持ちを尊重したいがゆえのためらいやとまどいの表情ときっぱりした決断と、姉御なところと可愛らしさの入り混じった表情や演技もいいです。目力がありますねぇ。歌も迫力があるし。惜しむらくはあの衣装の色と、ドーランのせいか老けて見えるメイクです。申し訳ないけど加藤さんと並ぶと、マリアの両親と言っても通じそうで。藤色のドレスとあのドーランの色は合っていないと思うんだけどなぁ。

 バーンスタインのナンバーは、もちろんおなじみのものですが、オーバーチュアから舞台への期待に胸がわくわくします。悲劇だとわかっているのに、それこそ「何かが起こりそう Something's Coming」という気がします。作詞はスティーブン・ソンドハイム、「スウィーニー・トッド」と同じ人ですねぇ・・。まぁ、四季の場合は日本語に訳されているわけですけど。CDだけでしか知らなかったときも、上手に訳してあるなぁ・・・と思っていて、今日初めてプログラムで訳詞者を確かめたら、これも岩谷時子さんでした。本当に上手ですよね、この方。英語の歌詞だけでなく、シャンソンの歌詞も訳しておられるし、自ら作詞もしておられるし。

 数々の名曲の中でも私の好きなのは、「アメリカ」です。映画でもそうでしたし、舞台を観ても。曲と歌詞が楽しくて好きなのと、女の子たちの故郷への感傷を振り捨てて、自由の国・アメリカでの生活を(貧しくても、差別されていても)謳歌しようというたくましさに惹かれます。アメリカ移民のプエルト・リコの人々が、貧しく、白人から差別されているのは男性も同じなのですが、女性はさらに同じプエルト・リコの男性からも縛り付けられている、特に島の生活では。従順さをおしつけるベルナルドにアニタが反論するシーンがありますが、そのあとに歌われる「アメリカ」では、コミカルな歌詞の中に平等に生きる権利のようなものを希望を持って歌い上げている気がします。

↓映画と見比べたくなってしまいますね。初めて映画を見たとき(もちろんTVの名画劇場で、です)ジョージ・チャキリスのベルナルドのクールさに目が釘付けになりました。映画のマリア(ナタリー・ウッド)は可憐でいて芯は強くて・・・といった感じでよかったのですが、トニー(リチャード・ベイマー)は、そんなマリアが一目惚れして万難を排してついていこうとするほどの男とは見えませんでした。

ウエスト・サイド物語 (ベストヒット・セレクション) DVD ウエスト・サイド物語 (ベストヒット・セレクション)

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2007/10/24
Amazon.co.jpで詳細を確認する

↓こちらは、2004年から2005年に上演された、桜井翔くんのトニー、和音美桜さんのマリア、ジャニーズのメンバーがジェット団・シャーク団を演じた「ウェスト・サイド・ストーリー」の脚本です。

ウェスト・サイド・ストーリー ウェスト・サイド・ストーリー

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

|

« 京都劇場「ウェストサイド物語」2/17 その1 | トップページ | 映画「歓喜の歌」 »

文化・芸術」カテゴリの記事

演劇・ミュージカル」カテゴリの記事

劇団四季」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 京都劇場「ウェストサイド物語」2/17 その2:

« 京都劇場「ウェストサイド物語」2/17 その1 | トップページ | 映画「歓喜の歌」 »