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2007年7月22日 (日)

『ちんぷんかん』畠中恵著

だ~い好きな「しゃばけ 」シリーズの最新刊。舞台はお江戸。大店である薬種問屋・長崎屋の虚弱な若だんなは、大妖であった祖母の縁で、普段は店の手代をしている佐助(犬神)・仁吉(白沢)という二人の妖(あやかし)に過保護に守られて生活しているが・・・というたいそうおもしろい和風ファンタジーシリーズです。若だんなが妖(あやかし)がらみの謎を解くミステリ的要素と、あまりに体の弱い、甘やかされすぎの自分の生き方を省察する青春成長小説的要素と、鳴家というかわいい小鬼や気はいいけれど人間の発想とは根本から違う妖怪たち、迷惑な妖怪たちなどファンタジー要素が相俟ってとても魅力的なシリーズの、番外編の絵本(「みぃつけた 」)を除くと第6弾です。

ちんぷんかん 』畠中恵著 新潮社刊。下記の5編が入っています。今回も面白い物語とジーンとするエピソードをたのしみました。こういうお話はやっぱり長編より短編の方がいいです。

 「鬼と小鬼」 近所の火事のもらい火で長崎屋界隈は全焼。若だんなは煙にまかれて人事不省に陥り、気がついたところは賽の河原。子どもたちが石を積み上げては鬼に崩されるところに出くわします・・・。若だんながこの世に帰って来たい理由にホロリ。帰ってくる来かたにクスリ。ここに登場の冬吉さんには、きっとまたシリーズのどこかで会えることを期待します。

 「ちんぷんかん」 この章は主人公が若だんなではなくて、妖退治で高名な寛朝という僧の弟子、秋英が主人公。狸(阿波・・・と言えばタヌキと気づいて欲しかったな、秋英さん)の妖に算術比べを挑まれますが・・・。和算が楽しかったです。おもわず紙と鉛筆を出してしまいました。秋英さん、これからもレギュラーメンバーで登場して欲しいです。師の寛朝さんも楽しそうな人だし、たくさんの妖怪がらみのエピソードがありそうなので、寛朝さん&秋英さんのシリーズを別立てで綴って本にして欲しいぐらいです。広徳寺・妖相談録シリーズなんていかがでしょう。

 「男ぶり」 若だんなの母、おたえの若き日の恋の物語。おたえも妖の血を引いていることで困った昔があったのです。

 「今昔」 若だんなの異母兄の縁談がらみと江戸期の陰陽師の野望の話です。鳴家が式神に対抗心を燃やすのがおもしろい

 「はるがいくよ」 桜の花びらの化身・小紅が若だんなの寝起きする離れに現れて・・・。若だんなももう一、二段大人への階段を上らなければなりません。別れはつらいけれど、寂しいけれど・・・・、でも!。

ちんぷんかん Book ちんぷんかん

著者:畠中 恵
販売元:新潮社
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はやく次の巻が読みたいな

 

 

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映画「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

 先週の先行上映の時は観劇ウィークエンドだったので、映画まではムリでしたから、今週こそは絶対観にいかなくちゃ!と思って、ムスメその2と観にいきました。小中学校ではもう夏休みなので、行きつけのシネ・コンでは子どもの姿が目立ったけど、ほとんどはアニメのお客。思ったより空いていました、字幕版の「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』来日記者会見
©2007 Warner Bros. Ent.  
提供:@niftyコンテンツ

 確かに迫力があって面白いんだけど、シリーズ中でも屈指の長さの原作を2時間半の映像に圧縮しているため、省かれたエピソードや省かれた感情が多いのが気になります。日刊予言者新聞の記者リータや、ルーナの父が発行している雑誌のエピソードなどはなくてもいいけど、不死鳥の騎士団の面々の紹介がほとんどないのはいかがなものでしょうか?原作を読んでいない人には、食卓で豚の鼻になったりするトンクスがどんな魔女なのかちっともわからないし、キングスリーなんか、味方なのか敵なのかわからないんじゃないのかしら???パーシーの立場も(パーシーが魔法省職員としていることさえ)わかりにくいのでは???

 原作の(この巻の)ハリーは、終始イライラしています。ムスメその1は、この巻の物語のことを「ハリーがウザイやつ」と言います。このイライラはたぶん、この年頃特有の反抗心だったり足掻きだったりして、古今東西いろいろな文学にも、映画などでも描かれてきたものです。ハリーの場合にはその生い立ちや環境の特殊性が加わって、イライラも募る一方。この本を読んでる私は彼のイライラする事情もわかるけど、彼の行動や感情の起伏が他の登場人物を傷つけるのを読み、なんでハリーはいつまでもこんなにわからずやなの!・・・と自分もイライラ。でもそこへ、この魔法冒険物語が展開していく中でハリーが成長する姿を読んで感動するわけですが・・・そのあたりも(文学的な命題の部分ですね)ちょっと描ききれてなかったように思います。以下、少しネタバレです。シリウスの死もあっけなく、原作では、彼が自分の血縁というしがらみをうまくあしらえなかったことが、この悲劇の遠因になったように描かれていますが、映画の死に方を考えると彼の屋敷しもべ妖精も登場する必然は感じられませんでした。子どもたちがたくさん観る映画ということで、短くまとめなければならなかったのかもしれませんが、3時間強ぐらいは使っても良かったんじゃないでしょうか。というか、その程度には詳しくしたほうが観客が物語をわかりやすかったんじゃないでしょうか・・・。

 誤解しないで下さい。映画自体は本当に面白かったのです。ホグワーツがアンブリッジによって変えられていく様子も、ハグリットの弟の巨人も、魔法の訓練も、そして特に神秘部での闘いは映像ならではのもの。すばらしい出来だと思います。そして、映像の底ここにちりばめられた、原作を読んだものだけにわかるエピソードのかけら。たぶん、製作者は練りに練って過不足なく原作を再構築してあるんだと思います。でも、もう少し詳しく長く描いたものを観たかったのです。原作ファンのワガママかもしれません。私は原作ではネビルの成長ぶりと、変人扱いされていじめられていたルーナが実はたのもしい仲間だったことを理解される・・・という物語部分が気に入っているんですよ。映画をみてもネビルが両親のことを話すシーンや、けなげにいろいろなことに取り組んでいるところを見ると涙ぐんでしまうのです(オバハン!)。

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販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2007/11/21
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 さて、マスコミ等では主役ハリーを演じるダニエル・ラドクリフをはじめ、ロンのルパート・グリント、ハーマイオニーのエマ・ワトソンの3人が映画出演を続投することしか話題にしていませんが、ウィーズリー一家をはじめダーズリー家の人々、ホグワーツの先生や学友(敵もいますね)たちも、悪役もほとんど同じ俳優さんたちが演じておられるところも、このシリーズのよいところだと思います。多数の登場人物のスケジュールをあわせるのも大変だろうと思うのに。この辺の事情ももっと知りたいので、映画雑誌などでも同じような3人組+α特集ばかりでなく、いろんなところにスポットライトを当てた記事を書いて欲しいです。ハリー・ポッターシリーズよりもっと前から子役として脚光を浴びていたトム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)の記事は、回を追うごとに減ってきたし・・・。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
発売元エレクトロニック・アーツ
提供:@niftyコンテンツ

 映画パンフレットにはビックリがっくりです。ほとんど写真ばかりで記事が少ない。少なすぎる。上述の3人以外の俳優のプロフィールもナシ。読み応えがまったくなくて残念でした。今回の映画のキャストで特筆すべきは、ベラトリックス・レストレンジ役のヘレナ・ボナム=カーターとルーナ役のイバナ・リンチだと思うので、そのふたりだけでも詳しい記事を載せるべきだったのではないでしょうか、発行者・松竹株式会社事業部としては。

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*この雑誌は結構満足のいく特集記事が載っていました*

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著者:J. K. ローリング,J. K. Rowling
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2007年7月17日 (火)

宝塚ミュージカル・ロマン「あさきゆめみしⅡ」

 7月16日、まことに麗しい春野寿美礼様の光源氏を観てまいりました。今回梅田芸術劇場のみの上演と言う「源氏物語あさきゆめみしⅡ」・・・大和和紀原作とはいうものの、大和和紀の名著(中学高校の国語・古文のみならず、大学でも教材や参考図書に使われているとか・・・)『あさきゆめみし』の原作は源氏物語。結構原作に忠実に漫画化してあるので、その『あさきゆめみし』を原作と言うのはどういうことかなぁ~~~と思いながら観にいきました。そうですね、この宝塚版「あさきゆめみし」と原作の『あさきゆめみし』に共通していて、おおもとの『源氏物語』とは違うところといえば・・・頭の中将や朧月夜の尚侍が茶色がかったウェービーな髪をしている点でしょうか^^;

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 そんなツッコミはともあれ、春野寿美礼さんは美しさも少し影を含んだ眼差しも、女三宮に裏切られて怒りを爆発させるときや紫の上の死を嘆くときの人間的な感情の発露もすべてが光源氏そのものに思えました。光源氏の演者の頂点と言う気がしました。こうまで容姿端麗・眉目秀麗な光源氏を観ていると現実の男なんて!・・・という気になってしまいますね。

 宝塚版のオリジナル・キャラクター、刻の霊を演じる真飛聖さんも、この世ならぬものを妖しい美しさで、頭の中将役の壮一帆さんは、役柄どおりの華やかな美しさで演じておられ、春野寿美礼さん退団後(哀しい・・寂しい・・)も花組は安泰という印象を深めていたと思います(でも春野さんファンには、春野さんが不在になるという事実そのものが辛すぎるんですけどね)

Photo_44 ←梅田芸術劇場前のポスターの写真です。

 藤壺と紫の上の二役を演じる桜乃彩音さんは上品な美しさで、そのほかの若い方々もベテランの方々もそれぞれお美しくて、あでやかで麗しい平安絵巻を十分に楽しませていただきました。フィナーレも、これまでに私が観た梅田芸術劇場の公演より「階段」が進化していて、いっそうきらびやかで夢のような世界でした。

 でも、源氏物語という長い長い物語を2時間あまりにまとめるのは、至難の業。正直言ってこのストーリーの薄っぺらさはいかがなものか?という気がしてしまいました。短い時間に源氏のほぼ一生をたどったため、源氏物語の梗概に歌をつけただけになってしまった気がします。それに葵と若紫の段はやはりきちんと描いてもらわなくては・・・。思い切って休憩込み3時間半はの演目にしてみたらどうでしょうか?一緒に観にいった娘はどういう物語だったのか、さっぱりわからなかったそうです。とりあえず、もとの源氏物語(瀬戸内源氏・田辺源氏等も含めて)とまではいかなくても、夏休みだしまんがの『あさきゆめみし』を読むことを勧めておきました。

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著者:大和 和紀
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 源氏物語(現代語訳も可)を読むと、ざっと読んだだけでは光源氏に腹が立つばかりなんですよね。次々と女性を哀しませる女性遍歴など、ワガママとしか思えない。紫の上のことなんて、現代の倫理からしたら犯罪的ですよ。誘拐から始まる恋なんですからねぇ・・・。なのにこの光源氏の物語が1000年にもわたって愛されてきたのは何故なのか。それを論じだすと長くなって眠れないので、またいつか機会があったら書いてみたいと思いますが、とりあえず、簡単に言えば、多彩な登場人物たちの魅力、特に女性たちへの感情移入のしやすさなのではないかと思います。

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2007年7月15日 (日)

京都劇場「エビータ」初日

 本当に文字通り「嵐荒ぶ日も」「共にいて」ってことになるのかしらと心配した今日、台風4号はとりあえずこの辺りでは大きな影響を残さずに過ぎ去ってくれて無事観劇できました(こんな書き方をして被災した方や交通関係等で苦労なさった方々のお気に障ったら申し訳ありません)。劇団四季ミュージカル「エビータ」 。

Photo_45←京都駅コンコース内のポスターです。

 映画が大好きだったので、そして四季版のCDも良かったので楽しみにしていたのですが、チケットを先行予約するときになかなか繋がらなくて・・・かなり後ろの端近の席しかとれませんでした・・・。でも、この「エビータ」は円形舞台の新演出のためでしょうか、前5列がなくてF列が最前列だったので、後のほうからでも舞台が近く見えました。よかった

「コンタクト」「壁抜け男」と少人数の舞台が続いたので、久しぶりにたくさんのアンサンブルが登場する大掛かりな舞台が観れたということも満足です。私はA.ロイド・ウェッバーのセリフがほとんどなくて歌で構成されるタイプのミュージカルは大好きなので、そういう意味でも楽しい観劇でした。

 先週配役を予想していたのですが、ペロン役の予想は大はずれ・・・。

7/15のキャスト
エビータ 井上智恵
チェ 芝 清道
ペロン 渋谷智也
マガルディ 内田 圭
ミストレス 勝又彩子
男性アンサンブル 関与志雄
百々義則
池田英治
石野喜一
岡崎克哉
畠山典之
浜名正義
村中弘和
吉賀陶馬ワイス
赤瀬賢二
朝隈濯朗
香川大輔
廣野圭亮
高林幸兵
藤山大祐
村澤智弘
女性アンサンブル 佐和由梨
大石眞由
佐藤朋子
鳥原如未
平田曜子
大橋りさ
小川飛鳥
奥山あゆみ
花田菜美子
細見佳代
山本志織
梶田祐紀惠
星 希青
吉村晶子 
森下紗奈
(岡崎さんの崎の字、吉村さんの吉の字は共に異体字ですが、ここではその漢字が出ませんのでご寛恕ください)

 井上智恵さんのエビータ、本当にステキでした。もう、大好き!姿も声もきれい、歌ももちろん最高にお上手です。何度でも観たいエビータです。今回プログラムで確認すると、タイトルロールのエビータは今日アンサンブルに入っておられた鳥原如未さん(宝塚歌劇団出身)とのダブルキャストのようです。

 芝清道さんのチェ、流石でした。歌もしぐさもバイタリティにあふれて・・・。こんなにすばらしいとは想像していませんでした。チェはチェ・ゲバラを模していると思っているので、エビータより若い人でないと・・・という先入観があったのですが、お兄さんのようなチェもいいものなんだなぁと思いました。カーテンコールのときもサービス満点でした。JCSの時も芝さんのユダで観たい!

 渋谷智也さんのペロンは貫禄もあるしステキでしたが・・・。なんとなくお声に伸びがなくてしんどそうに聞こえました・・・。なんで?正直もう一度観にいく機会があれば佐野さんがいいなぁ・・・。

 内田圭さんのマガルディ・・・、声に張りと伸びがあって、歌手役にピッタリ。

 勝又彩子さんのミストレス、かわいい。いや、ほんと、ちゃんと16歳に見えます。私はこのミストレスが歌う「スーツケースを抱いて」って、以前から、好きだなぁ・・・と思っていたのです。そしたらプログラムの解説に「'70年代のポピュラーソングを彷彿とさせる」と書いてあって、しかもこの曲だけ訳詩が岩谷時子さん。あぁもう、好きなはずだわ~と納得。 

 ところで、・・・この若いミストレスの存在から推してなんとなくペロンは青年将校のような気がしていたのですが・・・あれれ?あらためて調べてみるとエビータとペロンが知り合った頃はエビータはまだ20代半ばだけどペロンはもう40代後半で副大統領のはず。ちょっとペロンの年齢にはあのミストレスは若すぎないかという疑問がわくのですが・・・。「学校へお帰り」と言われるようなお人形を抱いた娘さんをたぶらかした時点で、政治家としてはアウトなのでは?映画のときはこの愛人問題もスルーしてたんだけど、そこのところ追求したくなってきた。

CDは2セット持っていて、両方久野綾希子さんエビータ、市村正親さんチェで、ライブ版とスタジオ録音版。かわるがわる聴いています。

ミュージカル“エビータ”劇団四季(日生劇場ライブ/完全収録盤) ミュージカル“エビータ”劇団四季(日生劇場ライブ/完全収録盤)

アーティスト:劇団四季
販売元:アブソードミュージックジャパン
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ミュージカル“エビータ”劇団四季オリジナル・キャスト盤(スタジオ録音) ミュージカル“エビータ”劇団四季オリジナル・キャスト盤(スタジオ録音)

アーティスト:劇団四季
販売元:アブソードミュージックジャパン
発売日:2004/01/21
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でもちょっと古いので、野村玲子さんエビータのも注文しました。このジャケット写真を見ると、エビータのドレスは現在のものと同じデザインのようですね。

劇団四季/エビータ 劇団四季/エビータ
販売元:HMVジャパン
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Music エビータ

アーティスト:劇団四季
販売元:ポニーキャニオン
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 2回目(2007年8月11日)に観にいった時の感想がコチラにあります→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post.html

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2007年7月11日 (水)

『猫泥棒と木曜日のキッチン』橋本紡著

 これは・・・、もとはライトノベルの著者とは思えない、ハードな内容でした。文体はライトノベル的に読みやすいんだけど、中味をどうとらえたらいいのか。多分、母親世代である私の感想と、橋本紡氏の主な読者層と考えられる若い世代の受け止め方とには、大きな違いがあるのでしょう。愛猫家の私にとっては、なお心が重くなるような現実をきりとった箇所もあって、病院の待合室で読んでいて泣きそうになりました(これだけ通うともはやスタッフの方とは夕食の献立の話をしたり、同じく慢性症状で通っている人とは顔見知りになったりだから・・・泣き顔は恥ずかしい!)。
『猫泥棒と木曜日のキッチン』橋本紡著 メディアワークス刊

 高校2年のみずきの母は恋多き女で、先日、5歳の異父弟・こうちゃんも置いて男と家出した・・・。幾許かのお金は残してあったので、みずきはちっとも困らずにすごしていた。母は頼りにならない人間で、どうせこれまでも家事担当はみずきだったのだ。あるきっかけで友人になった健一君が来た日は弟と3人で擬似家族として過ごす。まだまだ母恋しい弟も健一君がいる時はおちつくのだ・・・。
 あとがきを読むと、著者はあいつぐ児童虐待・ネグレクトの報道や映画『誰も知らない』(是枝裕和監督)公開でメディア側が「親=強者、子=弱者」という立場で語ることにふと疑問を抱いたそうです。「子供って、そんなに弱いかな」・・・・

猫泥棒と木曜日のキッチン Book 猫泥棒と木曜日のキッチン

著者:橋本 紡
販売元:メディアワークス
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 育児放棄の深刻さを踏まえたうえで、子どものたくましさを描きたかったと思われます。サバイバーとしての子ども、大切な視点ですよね。10代の子どもたちがコレを読んだらそういった小気味よさも感じるかもしれません。みずきの猫泥棒の動機やその方法など共感することも多いでしょうし、勇気付けられる人もいるかもしれません。しかし、オバちゃんになってしまった私は、みずきがお母さんが出て行っても困らなかったのは、彼女自身が暴力に痛めつけられて生きる気概を奪われるなんて目にはあってなくて、年齢が17歳という大人の一歩手前まで成長していて、持ち家があって、お金が手元にあったから・・・。でも固定資産税の支払い月だったり、高校の授業料の引き落とし月だと困るんじゃないかしら?お父さんがいないからって自動的には授業料減免にはならないだろうし。『誰も知らない』のモデルになった事件のケースとは大違いだよなぁ~~とか、7匹もの猫を飼うに当たってはまず不妊手術に10~15万円(一匹1万円じゃすまないよ。補助の出る自治体ならわかりませんけど、とくに雌猫は高い)、毎日の食事代、予防接種に毎年4万円、トイレは?ご近所は?病気になったら?? ・・・どうすんのよぉ。ああんたんとこのおかあさんはたよりにならないんでしょ?などと余計な気を回してしまいます。そんなことより、ただ物語を物語として楽しんでほしいというのも作者の願いのようですが、それには少し思いテーマでした。むりにもツッコミをいれないと自分の中で精神のバランスが取れないほどに。

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「新幹線ガール」徳渕真利子著

 この本を原作としたドラマ・スペシャルがこの前放映されたんだそうですね。ベッキー主演で。ドラマとはまったく関係なく、友人の勧めで読み始めました。少々マニアックなところのある友人なので、テツなはなしだったら途中でやめるかも・・・と思いながら読み始めたのですが、予想外のオモシロさでした。

「新幹線ガール」徳渕真利子著 メディアファクトリー刊

 著者の徳渕真利子さんは、接客業を希望して専門学校卒業後憧れのホテル業界に就職。ところが勤めた会社(一流のはずなのに)の接客態度がおざなりで、上司にも信頼が置けず、わずかな期間に心身症的な症状が出てしまい、退職を余儀なくされます。
 その後健康を取り戻した徳渕さんは、東海道新幹線のパーサーのアルバイトを始めます。パーサーの仕事に就くための研修は思いもよらぬほど厳しいもので、すぐにやめる応募者もいるようでしたが、徳渕さんの性には合っていたようです。21歳の1月から始めたアルバイトでしたが、1年後には誘われて試験を受け正社員に、さらに4ヶ月たった22歳の4月には全社での売り上げトップに輝き、朝日新聞の天声人語にも取り上げられたそうです。さらに23歳の現在では車掌資格(新幹線のパーサーはグリーン車の改札もするので、職階を上げるためには車掌資格が要るのだそうです)の試験のため勉強中だとか。結婚しても子どもができても新幹線のパーサーを続けたいと書いておられます。
 この本には新幹線のパーサーの仕事がかなりつぶさに紹介されています。年に1~2往復ぐらいしか新幹線に乗る機会も無く(観劇にお金を使ったてら旅行はできない(T_T))、新幹線パーサーと言う職種があるなんて知らなかった私。車内販売のアルバイト、又はパートさんで腰掛的な仕事だと思っていた私には、新幹線のパーサーの皆さんの仕事内容・仕事への心構え、航空機のキャビン・アテンダントに追いつき追い越せと言う気構えなど、それだけでもびっくりするような内容でした。新幹線と仕事に対する愛着にあふれた本で、それでいて読みやすく、説教臭くなく、若い人にも年配の人にもオススメしたいような本です。

新幹線ガール Book 新幹線ガール

著者:徳渕 真利子
販売元:メディアファクトリー
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 接客の心得としての5S「study『自学・学習』sincerity『誠実』smile『笑顔』speedy『迅速』smartness『機転が利く』」とか、接客のコツ5A「アタマニクルナ。アワテルナ。アセルナ。アキrメルナ。アテニスルナ」、きめこまやかなサービスをしているつもりなのに売り上げが伸びない理由としてインストラクターの挙げる「『・自分が細やかなサービスをしているつもりになっているだけで、自己満足でしかない』『・お客様にお薦めすく気持ちが足りない(ひと言足りない)。』『お客様が何を考えているか想像力が足りない。』」など、新幹線パーサーに求められている接客技量は、接客でなくてもどんな場面でも職業人に必要なものだなぁとあらためて考えながら本を読み終えました。フリーターとかニートとかを憂うるならこういった本を中高生にお薦めしたらよいかもしれません。

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「エビータ」への期待その2と「ウィキッド」TV番組

 今日午後、出張先へ向かう道すがらケータイでJCSのキャストを確かめました。ユダは金森勝(キム・スンラ)さんでした。う~ん、キム・スンラさんで親しんできたものを名前が変わると(しかも在日韓国・朝鮮人の方々の歴史的なものに逆行するような印象で)変な感じッです。ユダが金森さんってことは、今週末からの「エビータ」のチェは芝清道さんですね、ほぼ確実に。前回京都劇場で芝さんを見たのは、たしか「李香蘭」。野村玲子さんがタイトルロールで・・・・いうたらなんやけど、日本の少子高齢化の縮図のような配役だった・・・。芝さんはもう青年役は難しそう・・・。ミストレスとマガルディは久居さん・渋谷さんがまたもや上洛か?と予想しているんですが・・・。

 NHK教育「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑」 ミュージカル俳優・沼尾みゆき編

  ウィキッドの舞台の様子が知りたくて7日土曜日、娘と見ました。教育テレビの「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑」。新しい役柄にとり組む沼尾みゆきさんの稽古風景とミュージカル俳優をめざしたきっかけ、思うように進まない稽古とそして迎える初日・・・という構成でミュージカル俳優とはどんな職業かをわかりやすく説明する番組でした。ムスメが大好きな濱田めぐみさんも頼れる先輩として、そして共演者として出演されていたので結構満足度の高い番組でした。沼尾みゆきさんの舞台は、実はまだ私たちは観たことが無いんですよ。(「李香蘭」のタイトルロールを京都劇場で演じはったという記憶がありますが・・・、私が観にいった時は2回ともまだ野村玲子さんでしたし)。「ウィキッド」ももちろん観たくて観たくてしかたがありませんが(2年後ぐらいに大阪かしら・・・と淡い期待を)、沼尾さんの舞台も観たい、沼尾さんに注目していきたいと思わせられる番組でした。再放送(12日木曜日)もみちゃおうかな?いや、19時だとまだ帰っていないかも(T_T)。スタッフ編も観たくなりました。

 今日、劇団四季からメールで出版のお知らせが来ていたので↓とりあえずこれ↓を本屋さんに注文しました。

Book 劇団四季ミュージカルBOOK『ウィキッド』のすべて

著者:日経エンタテインメント!
販売元:日経BP出版センター
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 番組の性格が違うのに比べても仕方がありませんが、たとえば6月16日にテレビ朝日で放映された「オペラ座の怪人」の特番や「マンマミーア」開幕前に放映された特番も、それから朝の情報番組などでちょっと紹介されるときも、ファンにとっては普段見られない舞台裏などが覗けて興味深いことはたしかなのだけども、ミュージカル自体の紹介よりもおもしろおかしい番組作りに主眼が置かれていて、ちょっとくびをひねることもしばしばです。人気のお笑い芸人を使って、バラエティ番組的なノリで構成されていてたしかに退屈はしないのかも知れませんが、そのしゃべくりの時間をっもっと紹介の時間に充ててくれ~~と思うこともしばしばです。その点やはり(インタビュー番組で紹介されるときも)NHK的な生真面目さにわたしは好感を持ちます。その方がきちんと劇団四季なり舞台なりの魅力が伝わるし。

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「エビータ」への期待などなど

このココログ機能の運営者によるメンテ作業のため二晩に亘って投稿できなかったので、自分の中ではちょっぴり話題がふるくなってしまったのですが・・・・

 一昨日(7/9)、劇団四季から会員宛にアンドリュー・ロイド・ウェッバー作品の関西での3作連続公開の案内が来ていました。

Tirasi1 Tirasi2 Tirasi5 これらの写真(写真をクリックすると大きくなります)のような、60㎝×63cmほどの 大きな立派な広告です。
 そういえば忙しさに取り紛れていましたが、 「エビータ」は今週開幕。配役はどうなっているのかしらと、今週のキャストボックスを確認しました。タイトルロールはこれだけポスターやチラシででかでかと宣伝しているのだから当然井上智恵さんですよね。これで井上さん(シングルでなくてもメインで)じゃなかったら怒るで~!ファントムが高井さんに変わり、ヘロデ王が下村さんのままってことは、ペロンは佐野正幸さんかな?チェは誰かな?芝さんかな金森さんかな・・・?と思ってユダの配役をみると未定・・・ってどういうこと?まぁ、ユダが芝さんかどうかは水曜日(今日の午後)になればわかるかもしんないけど、ユダが芝さん続投だとチェは誰なのかな??。
 「エビータ」の映画版の公開当時って、すごい評判だったですよね。エバ・ペロンの伝記のような本がたくさん出版されて。エバ・ペロンの氏素性から生き方まで批判する論調のものが多かったし、ペロン大統領の政治姿勢も大いに問題視されるものでしたが、少なくとも日本では映画、というかミュージカルはまったく別世界のものとして受け止められて鑑賞されていたのではないでしょうか。ただただマドンナ(と、アントニオ・バンデラス)の存在感とあの音楽とに圧倒されて。少なくとも日本では現実のアルゼンチンの歴史とは切り離して、また実在の人物とも切り離して、映画だけの架空のお話として観ていた人が多かったように思います。
 舞台版を観るのは初めてなのでとっても楽しみです。CDだけは、久野綾希子さん・エビータに、市村正親さん・チェのバージョンのをライブ版とスタジオ版2種類持ってるんですけどね。

ミュージカル“エビータ”劇団四季(日生劇場ライブ/完全収録盤) Music ミュージカル“エビータ”劇団四季(日生劇場ライブ/完全収録盤)

アーティスト:劇団四季
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ミュージカル“エビータ”劇団四季オリジナル・キャスト盤(スタジオ録音) Music ミュージカル“エビータ”劇団四季オリジナル・キャスト盤(スタジオ録音)

アーティスト:劇団四季
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それをしばらく聴きながら日曜日への期待を膨らませま~~す。

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2007年7月 8日 (日)

映画「憑神」

昨日、映画「憑神」を観にいってきました。原作の面白さから推し図っての期待が大きすぎたので、ちょっと気が抜けましたが、まぁまぁ標準以上に面白い映画だったといえると思います。

***『憑神』原作小説(浅田次郎著)の感想はコチラに→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_31d3.html

 

憑神 Book 憑神

著者:浅田 次郎
販売元:新潮社
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 なんといっても原作の魅力と配役の妙が相俟って、とっても完成度の高い時代劇になっていると思います。貧乏神や疫病神の言動、またその出現におたおたする彦四郎やの姿に映画館の中は大きな笑い声に包まれていましたが・・・最後にはシーンとなって画面を見つくしていたような気がします。ただ、途中(疫病神の途中から死神の途中まで)目立った事件がおきずに(わが子が彦四郎に切りかかるなどは、ハッとするできごとなのですが、小さなエピソードが小さく描かれる感じに思える)中だるみを感じてしまったのは残念です。(先週観にいった「舞妓haaaan!!」の終始ハイテンションな様子と比べている訳ではないんですが・・・。もう少しコメディ色を前面に押し出してストーリーを押し込んだほうが、最後の愚直なまでのまじめな行動との対比がもっと際立ったのではないかと思います。

 ダメな男として描かれている彦四郎の兄、別所佐兵衛を演じる佐々木蔵之介がよかったです。現在NHK大河ドラマ「風林火山」で演じているキリリとしていてしかも人情味あふれる名将真田幸隆とは余りに違ってそれも面白かった。佐兵衛はまじめな彦四郎とは大違い。不真面目で、功利的で、小心者に見えますが・・・。いかに三河以来の御家人とはいえ、古い鎧を後生大事に守ることが家のお役目となればイヤになるのも仕方がない。こればかりは、鎧のお倉を小説で読むより映像で見たほうが、佐兵衛の言い分がわかりやすかったです。ここに現れた勝海舟も、これでは幕府は滅びるべくして滅びるのだと、いっそうその意を強くしたことでしょう。上野に立てこもって闘うよりは逃げるに如くはなしと妻子を連れていち早く落ち延びる佐兵衛は結局文武両道を極めている彦四郎より賢かったのでしょう。

 かといって彦四郎も子や甥を戦いに巻き込まず、次の世を作るのはお前たちだと説くところなどは流石です。

 最後のシーンは、浅田次郎さんが登場します。そして三巡稲荷の祠も。このシーンを堂捉えるのか・・・

憑神 特別限定版 DVD 憑神 特別限定版

販売元:東映
発売日:2007/12/07
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 そういうわけで面白くて満足度の高い映画であったことはたしかですが、原作を端折りながら映画にしてあるという感じは免れ得ません。原作も十分にテンポのよい作品だっただけに観終わった後は忘れ物をしているような感覚がつきまといます。

 あと、この映画、エンドロールの画面がとても楽しいです。エンドクレジットが延々と流れるのとは違う工夫が施されています。ここに流れる主題歌もとても楽しい音楽だなぁ・・・と思っていたらば、懐かしい米米クラブの曲でした。

御利益 Music 御利益

アーティスト:米米CLUB
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2007/06/20
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2007年7月 4日 (水)

『サイン会はいかが?』

 駅前ファッションビル内の中堅書店・成風堂の社員・杏子さんと、アルバイト学生の多絵ちゃんが、本と本屋さんにまつわる謎を解く書店ミステリシリーズ第3弾!
サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ』 大崎梢著 東京創元社

 杏子は誰にでも親切で、仕事はテキパキ、頼れる書店員(私の脳内での推定年齢は28)。多絵は手先の器用さには欠けるけど、鋭い勘の持ち主で、頭の回転はすこぶる速い。杏子は物語の進め役(3人称ですが)、頭をひねっているところへ多絵が登場して謎を解くという構成になっています。

サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ Book サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ

著者:大崎 梢
販売元:東京創元社
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 第3作目の本書はまた短編集にもどって、2作目(長編でちょっと冗長さを感じました)よりも面白いです。同じ本の取り寄せ依頼が4件×2冊(2回)分あり、その本について電話連絡すると、4人とも身に覚えがないと気味悪がられる「取り寄せトラップ」。学校の校外グループ学習で成風堂に来たのに、他の子どもたちとは行動をともにせず、不思議な質問をしたり、手の届かないところにある広辞苑を取ろうとする小学生男子を描く「君と語る永遠」 。真面目な真面目な男子アルバイト学生が高校時代成風堂で感じたほのかな恋を語る「バイト金森君の告白」。謎解きの得意な店員がいる書店でサイン会を開きたいと、イケメン人気作家が希望する「サイン会はいかが?」。本屋で失くした白封筒の行方は?「ヤギさんの忘れもの」。以上5編が入っています。1話目の「取り寄せトラップ」と表題作の「サイン会はいかが?」はサスペンスがかったパズル・ミステリー。「ヤギさんの忘れもの」はほのぼの系かな?私は「君と語る永遠」が一番好き。涙ぐんでしまいました。それからバイト金森君の恋の後日談をぜひ読みたいです。もちろんハッピーエンドで。
 多絵ちゃんや杏子さん以外の店員さんたち(内藤さんや福沢さん・・・etc.)もいい感じです。
 付録の「成風堂通信」が最高に楽しいです。うっかり他の広告などと一緒に捨てないように注意してください。本文中のネタもたくさん。著者による掌編ミステリや久世番子さんの4コマも載っています。

シリーズ第1作、『配達赤頭巾』の感想はコチラ→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_db42.html

シリーズ第2作、『晩夏に捧ぐ』の感想はコチラ→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_7978.html

とにかく本屋さん大好き、読書大好きな方にはもってこいのミステリです。

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2007年7月 3日 (火)

「舞妓Haaaan!!!」

 一昨日、7月1日に観にいってきました。ファーストデーと気がつかず、ちょうど会員招待券があったので、使わなくっちゃと思って。家族みんな出かけている隙に一人で観にいったのです。だからムスメが観たがっていた作品は避けて、余り期待しないで観たのが宮藤官九郎脚本の「舞妓Haaaan!!!」。 とりあえず24歳の舞妓だナンテ、ありえないしぃ~~と、大和和紀著『紅匂ふ』 (祇園の実在の元芸妓(元舞妓)をモデルにしたマンガ)を愛読していた私としては、なんとなく許せない思いがしたし、いかにクドカンといえど駄作になってしまっているのでは?という疑いをぬぐいきれなかったのです。

 でもっ!の凄~く面白かったです~~。最初から最後まで文字通りのハイテンション。あれよあれよと思ううちに話は急展開に継ぐ急展開です。もう突っ込みどころ満載のバカバカしすぎるストーリーに、ミュージカルもどきシーン(銀階段でレビューもあり)、そしてハイテンションで楽しい主題歌・劇中歌。一週間のストレスが一気に吹っ飛ぶ、週末にふさわしい(?)映画でした(笑)(悦)。

舞妓Haaaan!!! オリジナル・サウンドトラック Music 舞妓Haaaan!!! オリジナル・サウンドトラック

アーティスト:サントラ
販売元:KRE
発売日:2007/06/13
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 公開前のマスコミでの紹介は柴咲コウの舞妓姿のことしか記憶に無かったので、てっきり柴咲コウが主人公だと思いきや、主演は阿部サダヲ。阿部サダヲ演じるところの平凡な(というよりかなり変人の)サラリーマン・鬼塚公彦が主人公でした。柴咲コウは鬼塚の恋人(映画冒頭で手ひどいフラレかたをする)役。半ば自棄で舞妓を志望する役ですが、ヒロインとはいえないなぁ。鬼塚は中学の修学旅行で京都に来て迷子になり、舞妓さんに優しくしてもらって以来の舞妓オタク。舞妓さん紹介ホームページも作っています。ある日念願かなって京都へ転勤になり、早速お茶屋遊びに繰り出しますが名高い「一見さんお断り」にあってしまいます。(ここで鬼塚が訪れたお茶屋の女将が真矢みき。ぴったりの役どころでした。階段のミュージカルシーンはきっと彼女のためにこしらえたんですね。) 勤め先の社長(伊藤四朗)がこのお茶屋の常連だと知った鬼塚は、社長に「連れて行ってくれ」と懇願。社長は「仕事で結果を出せば」と条件をつけます。そこから鬼塚の超人的な活躍が始まります・・・。まさに、ありえないような八面六臂の大活躍。それが可笑しくって・・・。鬼塚がライバル視するプロ野球選手・内藤(堤真一)のかなり斜めなキャラクターも見モノ。でも、彼の絡むシーンでギモンというかクレームをひとつつけたいです。いくら鬼塚を挑発するためとは言っても、いくらギャグ満載のオチャラケ映画であっても、「金さえ積だら」とて舞妓さんの襟元に手を差し入れるのはNGだと、花街側のバイザーはちゃんと注意すべきではないのでしょうか?あれでは舞妓さん・芸妓さんのありかたに誤解が生じると思います。

 それを除けばハチャメチャぶり、エキセントリックさがなんとも楽しい映画でした。北村一輝演じる変な医者とか、山田孝之演じる修学旅行生とか、出番の少ない役の人たちも面白くてたまりませんでした。コメディがキライでない方にはぜひオススメです。

舞妓Haaaan!!! Book 舞妓Haaaan!!!

著者:宮藤 官九郎
販売元:角川書店
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 夢川町という映画の中の架空の花街のモデルは宮川町でしょうか?宮川町の町並みばかりではない気がしますが。ロケ地は平安神宮や龍谷大学はすぐわかったけど、京都人でもわからないシーンが結構多い・・・。エンドクレジットを見ると京都だけでなく金沢でも撮っているようですが。パンフレットを買ったら出てくるのかなぁ。舞妓さん・芸妓さんたちが長刀を持って石段を降りてくるシーン(壮観です!)は、一瞬八坂神社かと思ったけど、よく見たら違ったし・・・。 

 ちなみに『紅匂ふ』4、の私の感想はコチラです。→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/wonder_5791.html

 ところで、チケットブースでは係のお姉さんに「今日は1000円の日ですから、チケットは購入された方がお徳ですよ」と教えてもらいました。で、招待券は次回回しにして、1000円で入場しました。そしたらちょうどポイントがたまっていて7月末までの招待券が2枚になってしまいました。

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「ラ・アルプ」2007年7月号

 今月も月があけてから届きました、「ラ・アルプ LaHarpe」2007年7月号。今月号では「ジーザス・クライスト・スーパースター」の京都公演の日程が発表されるはずと、一ヶ月前から届くのを楽しみにしていたのですが、届いたのは7月2日になってからだったので、結果的にウェブでの公演スケジュール発表を先に目にすることになりました。「エビータ」のあと「ふたりのロッテ」(9月)(私が劇団四季ファンになった原点といえる作品)を挟んで、ジャポネスクバージョン(10~11月)・エルサレムバージョン(11~12月)の連続公演・・・とうれしいにはうれしいのですが、やっぱり会員誌の方がウェブページ(四季HP) より情報が早くないと、会員心理としてはちょっとつまんない。あと1日早く発送して欲しかったです。

 さて、本題ですが、今月号の表紙は白塗りのジーザス。力はいってますねぇ。先日から四季HPも、Topページより前に「ジーザス・クライスト・スーパースター・ジャポネスクバージョン」のジーザスの画像が出てきますもんね(これ、今後もその時々の上演作が現れるようになるのでしょうか?)表紙裏も、トップ記事も「ジーザス・クライスト=スーパースター」です。「ウィキッド」の記事では初めて四季バージョンの写真登場です。記事内容は著名人たちによる100から400字程度の短い観劇記と沼尾みゆきさんグリンダ、濱田めぐみさんエルファバ、李涛さんフィエロの、それぞれ300字前後の短い初日インタビューが載っています。

 私の気に入った記事は、「ライオンキング」新CMメイキング(HPの記事より詳しく解説)です。このCM木村花代さんと藤原大輔君の姉弟がかわいらしいし、田代隆秀さん・坂本里咲さんがダンディな夫といつまでもチャーミングな妻・・・という理想の熟年カップルを演じておられてとってもいい感じですよね。青山弥生さんロージーと栗原英雄さんビルが案内するキャナルシティ・博多(福岡シティ劇場が入っている)も興味深かったです。九州旅行の予定が無い実はムスメがインターハイにいけたら、応援がてら九州旅行、キャナルシティにも寄りたい!と思っていたのです。でも惜しいところで(ホントにあとちょっとで)行けなくて・・・のが残念ですが。

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2007年7月 1日 (日)

『毛布おばけと金曜日の階段』

 え~っと、えへへちょっと照れ笑いしてしまう・・・、若い子向けの本です。レーベルイメージでは『彩雲国物語』のビーンズ文庫よりもっと私の立ち位置(大きな子どものいる中年のおばちゃん、こどもにはちょっと厳しい)にそぐわない気がする電撃文庫の本です。以前読んだ『流れ星が消えないうちに 』が、若い世代の作家にはめずらしく、心の傷や危うい心の彷徨とその癒しを、私小説まがいの自身の投影ではなく、またじめじめせずに描いていたのが気に入ったので、同じ作家の本をまた読もうと思い立ち、多巻ものでなく文庫で手軽に読めそうな本書を選んでみました。

 『流れ星が消えないうちに』の感想はコチラに→http://chualacream-chan.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_6e5e.html

『毛布おばけと金曜日の階段』橋本紡著

 父が突然の交通時で死に、母はそのショックで長期入院。しっかり者で美人の大学生のおねえちゃん・さくらと二人で暮らす高校生の未晴。でもそのしっかり者のおねえちゃんは毎週金曜日になると「毛布お化け」になってしまう。階段の踊り場にで毛布をかぶってひきこもってしまうのだ・・・。

毛布おばけと金曜日の階段 Book 毛布おばけと金曜日の階段

著者:橋本 紡
販売元:メディアワークス
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 最後の2ページの未晴のモノローグは、よくあるセリフ・・・とも言えなくはないけど、とてもいい。こんな風にひとは苦しみを乗越え、成長していくんだって胸にストンと落ちる感じ。ひごろメディアミックス風のレーベルのYA文庫には好感をもてない私だけれど、これはむしろ10代の子どもたちに読んで欲しいライトノベルだと思いました。

 恋愛小説の色合いもあるから若い女性も好みそうな小説です。村山由佳や島本理生瀬尾まいこなどの読者にも合いそうな気がしますが、このレーベルでこの題名だと、恋愛小説好きの女性たちは手に取らないでしょうね・・・。それでラノベ文庫で書くことはやめはったんかな?

 『流れ星が消えないうちに』では玄関でしか眠れない女子大生が主人公だったけど、この本は階段に引きこもる女子大生が登場しています。橋本紡作品を他にも読んで、やはり家の中の普通の部屋・・・座敷や自室、客間など・・・ではないところを活用してしまう人々の心うちがえがかれているのかどうか調べてみたくなりました。もっとも、この作品ではさくらの心境は一人称では描かれていません。未晴やさくらの年下の彼氏(亡くなった父に似ているという)の目を通して描かれるのみです。ぜひさくらの視点の物語も読んでみたい。脇役だけど都築君、高校生の私だったら憧れそうな好男子。彼のもの方ありも読みたいものです。

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女の友情が羨ましい『けっこん・せんか』

 似た傾向の本が続きますが・・・。作家の娘・才色兼備・同年代で独身の仲良しコンビの共著です・・。といえばおのずと著者は知れますね。

けっこん・せんか 』檀ふみ・阿川佐和子著

 往復書簡ならぬ往復エッセイ『ああ言えばこう食う 』で大好評を博し、第15回講談社エッセイ賞(1999年)を受賞した二人の1991年から2004年(単行本のための語り下ろしを含む)の対談を集めたもの。二人の仲もすでに20年を超えているとかで、本のための誇張はあるにせよこれだけ毒舌を交し合い、失敗を暴きあってもなおこの仲の良さ、息がピッタリあっているというのがとてもうらやましい、いやすばらしいです。不幸を願いあったり(?)、競い合ったり、けなしたかと思えば背後には深い理解と尊敬があるのがわかったり・・・エッセイにニヤニヤ、友情にフムフムという感じで楽しく読みました。

Book けっこん・せんか

著者:阿川 佐和子,檀 ふみ
販売元:文藝春秋
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 表紙にお二人の小さい頃、若い頃のセピア色のお写真が4枚ずつ使われています。どの写真も可愛くてきれいですが、どれがどっちの写真かはすぐわかります。そして、阿川佐和子さんの書く「はじめに」、単行本のための語り下ろし対談(4編あります)の冒頭を立ち読みすると、迷わずレジへGO!私はこの手の本はお風呂の友にすることが多いのですが、この暑いのに毎晩茹りながら(*^。^*)読み進めてしまいました。お風呂の中でくすくす笑いながら読むとホントにリラックスできるんですよ。ストレス多い毎日の癒し本です。特に面白かったのは、遠藤周作さんを司会に大浦みずきさんを交えた座談会「『作家の娘』父を語る」の章でした。

 

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