「博士の愛した数式」
ひさしぶりに昨日、TVで映画を観ました。たとえば一昨日も「パッチギ!」の放映を観たかったのですが夕食を食べ始めたのが9時半というようなありさまで・・・。平日はなかなかTVを2時間も観るのが難しい毎日です。
昨日はたまたまゆっくり見ることが出来ました。『博士の愛した数式 』は原作がとても好きだったので(肝心の数式部分は飛ばし読み・・・哀しき数学音痴です)、映画を観るのは楽しみでもあり、期待はずれが恐くもあり・・・という複雑な心境でロードショーはパスしたのです・・・。ところが観にいった人みんながみんな「よかったよ~~」というので、しまった!と内心悔やんでいたのでした。意外に早く地上波に登場してくれて嬉しかったです。そして・・・私としては珍しく原作と比べても映画の方に感動しました。
原作の小説の雰囲気と比べて、深津絵里演じる家政婦の「わたし」が若々しくて少しイメージと違いましたが、若々しい溌剌さと、博士の哀しい境遇、義姉の複雑な表情との対比がかえって効果的でした。博士と義姉との関係は映画の方が一歩踏み込んだ描き方をしていると思います。小説にはそこまで描かれてなくても十分でしたが、映画の場合はこれがあったから、終盤の土手に並んで座る家政婦と義姉のシーンが生きてくると思いました。子役のルート君も、高校の教師となってからの吉岡秀隆も両方好演でしたが、原作を読むときに数学嫌いのため、肝心の数式部分は全て読み飛ばした私としては、吉岡秀隆演じる成長したルートが、博士への愛情たっぷりに物語の進行と並行しながら解説してくれるのがありがたかったです。数学の授業なのに涙が出てきました。
何と言っても寺尾聰の演技がこの映画の成功を決定付けていると思います。すばらしい・・・。流石名優宇野重吉の息子・・・なんて言われたらご本人はきっとおいやでしょうけど。原作と同じように物語は淡々と進むのですが、その度に博士の表情が胸に染みてきます。
自然たっぷりのロケ地はどこなんでしょう?信州でしょうか?これもよかったですねぇ。
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博士の愛した数式 販売元:角川エンタテインメント |
なんだか原作も読み返したくなりました
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