2009年5月24日 (日)

オペラ座の怪人千秋楽2

「続きはまた明日」と書いてから瞬く間に1週間が経ってしまいました。いささPhotoか古びた話題で恐縮ですが、先週の続きです。

←大阪四季劇場「オペラ座の怪人」千秋楽の記念品です。ベロアの袋がちょっと豪華な感じをかもし出しています。マスカレードシーンのクリスティーヌのクレセントの髪飾り・赤い仮面・金のロゴメダルの3つをかたどったチャームが入っていました。大阪公演で千秋楽に当選したのは初めてなのですが、京都劇場での「美女と野獣」「アイーダ」などの千秋楽記念Photo_3 品よりずっと記念品らしくて嬉しかったです。右の写真はその記念品の袋を裏返したところ。ついでに、売店で買った千秋楽記念チケット型キーホルダーも写しました。

終演の興奮もさめやらぬ間に始まった特別カーテンコール。まず、緞帳にファントムの 仮面が映し出されて、次に今公演での記録(上演期間24カ月半、総公演回数698回、来客数65万人など)。そして幕が上がりラウル役鈴木涼太さんとクリスティーヌ役苫田亜沙子さんが「ALL I ASK OF YOU」を対角線から歌い上げつつ寄り添い、中央奥から怪人役高井治さんが登場して「MUSIC of THE NIGHT」を熱唱。・・・。そして「MASQUERADE」とともに総登場。挨拶は鈴木涼太さんでした。普通のカーテンコールのときのラウルは着崩れた白シャツ姿なのですが、このときの鈴木さんはちゃんとタキシード姿です。普通の他の皆さんはカーテンコールのときとたぶん同じでした。その後のカーテンコールは何度続いたでしょうか?後ろの方の席だったので客席もよく見えましたが、みんな全くためらいなく、すぐにスタンディングでした。もちろん私と娘も!

Ofopera_3 →記念に買った和手ぬぐいです。→20周年記念のときのは売り切れで買い逃したので買えて良かった・・・。和手ぬぐいは最近のヒットアイテムだと思いますが、もしや 関西地域だけでしょうか?京都劇場でも「美女と野獣」和手ぬぐいが売っていました。トランプが売り切れだったのが残念でした。これも定番商品にしてほしいなぁ

 「55Steps」の次の大阪四季劇場の公演は何なんでしょうね??「ウィキッド」かな?と思っていたけど、四季のHPには「新作ミュージカル製作発表会」が25日にあるって書いてあるし・・・(実はブログ記者招待に応募したけど落選でした・・・残念です。)。 「ウィキッド」ではもう新作とはいえない気がしますが??明日HPで発表されるのかな?楽しみです。

 さて、1月に観劇した「解ってたまるか」「エリザベート」から5月の「オペラ座の怪人」まで、ブログ更新をすっかり怠っていたのですが、観劇自体は怠ってはおりませんでした。2~4月に観劇したのは「夢から醒めた夢」「愛と青春の宝塚」「マルグリット」「ザ・ヒットパレード」「美女と野獣」など。宝塚はうまく希望日にチケットが取れなくてしばらく観劇できていません。読んだ本・観た映画・DVDなどは枚挙に暇がなくってとても書ききれませんが、せめて観劇の感想は遅ればせながらも書き込みたいとは思っています。とりあえず、記憶力が薄れる一方の自分の覚書としてだけでも十分なのですが、古ーい話題でももし読んで下さる方がいれば望外の幸せですけれども・・・。

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2009年5月17日 (日)

「オペラ座の怪人」千秋楽

Photo← ハービスエントのB2エントランスでの撮影です。

 ブログを書くのも久しぶりですが、本当~に久しぶり、1年ぶりに観に行ってきました。大阪四季劇場、「オペラ座の怪人」千秋楽です。もっと何度も観たかったけど、去年の5月3日の出来があまりといえばあんまりな気がしたのと、他の劇を観にいって映画も行って・・・となると同じ演目を何度も見る休日とお金が足りなかったので・・・。でも千秋楽を迎え、これから数年は関西で観ることもないだろうと思うとやっぱりもっと観にいけばよかったという気がします。特に佐野怪人を一度しか見れなかったことと、巷で評判の良かった笠松クリスや戸田ジリー・北澤ラウルを一度も見ることができなかったのがとても残念です。

 とはいえ、今日の公演にはとても満足しました。唯一不満だったのは・・・S席では当選しなかったことです。でも後ろの端っこであっても今日見ることができてとてもよかった。

キャストは下記の通り。20周年(=大阪1周年の感想はココ)の時と比べても、初日との類似が見て取れます。大阪オリキャス再集合って感じですね。

2009年5月17日千秋楽キャスト(敬称略) 2007/5/3Cast
オペラ座の怪人 高井 治 高井治
クリスティーヌ・ダーエ 苫田亜沙子 苫田亜沙子
ラウル・シャニュイ子爵 鈴木涼太 鈴木涼太
カルロッタ・ジュディチェルリ 種子島美樹 種子島美樹
メグ・ジリー 荒井香織 荒井香織
マダム・ジリー 秋山知子 秋山知子
ムッシュー・アンドレ 林和男 寺田真実
ムッシュー・フィルマン 青木朗 青木朗
ウバルド・ピアンジ 半場俊一郎 半場俊一郎
ムッシュー・レイエ 斎藤 譲 深見正博
ムッシュー・ルフェーブル 岡本隆生 立岡晃
ジョセフ・ブケー                平良交一 佐藤圭一
    男性アンサンブル
男性アンサンブル 女性アンサンブル 増田守人
増田守人 小野さや香 小島正紀
小泉正紀 倉斗絢子 見付祐一
見付祐一 諸 英希 小倉佑樹
佐藤季敦 鶴岡由佳子 佐藤季敦
柏田雄史 畠山馨 町田兼一
枡本和久 田窪万理子 柏田雄史
奥田直樹 松ケ下晴美 女性アンサンブル
  ホン アヨン 戸田真美
  吉村和花 華山ソナ
  志村円 蔵斗絢子
  児玉美乃里 畠山馨
  河村 彩 平田曜子
  劉微
園田真名美
世登愛子
中野聖子
吉田郁恵
チャ ミヨン
チェ ウンヨン

 ファントム・高井治さんの歌と演技が情熱的でとても良かったです。去年私は酷評してしまいましたが、やはり素晴らしい歌い手さん、役者さんだと思えました。初日や京都では好印象だっただけに昨年の悪印象がぬぐえて、&さらに素晴らしく感じることが出来てよかった、嬉しかったです。最後の絶叫「行ってくれ~・・・・」なんかゾクゾク来ました。「わが愛は終わりぬ・・・」も1年前とは打って変わって褒めちぎりたいです。

 クリスティーヌ・苫田亜沙子さんはますます可愛らしい感じで、情感の込め方が更に更にアップした感じ。今日は私はものすごくクリスティーヌに感情移入してしまいました。孤児となった孤独、夢見がちな少女が父のように慕った音楽教師が怪人だと知った驚きと葛藤、ファントムとの訣別・・・切ない気持ちがすごく伝わってきて泣けました。

 ラウルの鈴木涼太さん。いつもさわやかな青年役が似合う鈴木さんも1年前に「ウェストサイド物語」のトニーで観て以来です。今日のラウルが鈴木さんでよかったやっぱり鈴木さんは真っ直ぐで頼り甲斐のある青年貴族にピッタリです。若干高音が出にくい(歌い辛い)ようですが・・・全然破綻なく聞けました。

 特別カーテンコールも良かったです・・・。でも遅くなってしまったので続きはまた明日。

Photo_2

 ←7階劇場入り口前です。初日を思い出しますね。

フィギュアスケートの高橋大輔さんからの盛り花も初日を思い出しました。

 (大阪劇場「オペラ座の怪人」初日の感想はココ

 

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2009年2月16日 (月)

東宝「エリザベート」

これも、先月の観劇です。東宝「エリザベート」。実は今回が初見です。ちょうど大阪に来たときと、自分の都合(家族の都合)が会うときというのが難しいですよね。今回こそ絶対見逃すまいと思って予定を繰り合わせて、山口祐一郎さんバージョンを選んで1度は観劇できましたが、主な役がWキャストPhotoだったので、色んな取り合わせでみたいと思ったのに果たせずじまいです。

←梅田芸術劇場前に掲出してあったポスターです。

 私が観たソワレでは、Wキャストの分の出演者は、(以下敬称略)エリザベート=涼風真世、トート=山口祐一郎、フランツ皇帝=鈴木綜馬、皇太子ルドルフ=浦井健治、ゾフィー皇太后=寿ひずるのみなさんでした。他の出演者はルイジ・ルキーニ=高島政宏、父・マックス=村井国夫、母・ルドヴィカ=春風ひとみ、マダム・ヴォルフ=伊藤弘美、リヒテンシュタイン女官長=小笠原みち子・・・などなどおなじみの方々も。

 全般的な感想として、私は、山口さんの歌唱力に圧倒され、席が悪かったこと(これでも先行予約なのに・・・。こんな大きな劇場の2階の4列なんてS席じゃない!って言いたい)を除いてはおおむね満足しましたが、娘は「コロレド大司教(以前に観たミュージカル「モーツァルト!」の)と外見が変わらん」と辛口ぶり。たしかに写真で見る限り、健康的な風貌の山口さんよりもWキャストの武田真治さん(この方はよく知らないのですが)のビジュアルの方が“死の帝王”らしいですね。

 最初のシーンでは、エリザベート(シシィ)は若い娘、というよりまだまだおてんばな女の子。なのに涼風真世さんの声が全然違和感なくティーンエイジャーに聞こえました。いつまでもかわいいし、歌もステキ。大人のエリザベートの強さ・苦しさの表現もさすがだと思いました。

レプリークBis  12 『エリザベート  / [本]

 娘は「ベガーズ・オペラ」で拝見して以来、内野聖陽さんのファンなので、内野さんバージョンのCDを買って帰りました。でもハイライト版なの。もう全編収録のライブ盤は作成されないのかな??・・・楽譜も今回は発売がないようですし、前の版は絶版のようですし。この手のものはあまり売れないってことなのかな?でもせめて上演中ぐらいは復刊してもよいと思うんですが・・・。さびしいなぁ。雑誌は出てるんだけどねぇ。

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 エリザベートの関係書はここでもいくつか紹介しましたが、今回はこの舞台のノベライズ版を読んでみました。このノベライズのもとは宝塚の初演バージョンなのでしょうか。今の中身とは少し違っていますが、舞台だけでは読み取れないことも書いてあるからノベライズは読み逃せません。次は史実の解説書も読んでみたいです。ハプスブルク関係の本はたくさん出ていて多少は読んだことがあるのですが。

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2009年2月15日 (日)

「解ってたまるか!」(先月の観劇)

 長い間、更新することが出来ないでいました。腱鞘炎がひどくって、紙に手で文字を書くことがつらい、菜ばしで炒め物をかき混ぜるのがだるいという状態です。本当ならこんなことしてるより腕を休めるべきなのでしょうが、何か表現しないと私はストレス発散が出来ないのです。

 そんなわけで、感想を書いていない本が何冊も、映画が何本もたまっています。それでも昨秋までは舞台の感想ぐらいはなんとか追いついていたのですが、今年に入ってからは、それさえも書いていませんね。

 気を取り直してさかのぼってみます。

 Photo劇団四季「解ってたまるか」@京都劇場は、まだお正月休みのうちに観にいきました。なにかイベントの日のようでしたが、参加できなくて残念でした。

←京都駅コンコースの看板

 「ブラックコメディ」に引き続くストレートプレイ・コメディということですが・・・。同行の娘はとても面白がっていましたが、私には皮肉が強すぎる部分があって、ちょっと引き気味にみてしまいました。面白くなかったわけではないし、秀作だとは思うけど、きっと私はこの作者の福田恒存氏とは考え方が違うんだと思います。プログラムを読んだり、福田恒存氏について調べてみたりして、この芝居が揶揄しているものはなんなのか、それに対する私の違和感はなんなのかちょっと考えてしまいました。結局のところその違和感は浅利慶太氏が書く新劇批判への違和感と元は同じなのだと思いますが。

 とはいえ、嫌いというのとはちょっと違います。DVDも予約してしまいました。それはとにかく加藤敬二さんの魅力によるところが大きいかと思います。

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 すばらしいダンサー・加藤敬二さんは、ストレートプレイでもその役者としての才能を遺憾なく発揮していますね。このブログで私は、加藤さんについて、ボビーといい、ベルナルドといい、かなり辛い評価を下しています。もちろんダンスについては冴え渡っていると言って良いと思いますが、10代20代の若者の役をするのにはもうムリがありすぎるんだもの。でもこういう年齢相応の役をやっていただくと、加藤さんはやはり「並みの役者」じゃないことに感心してしまいました。

「解ってたまるか」1月4日のキャスト
村木明男(ライフル魔) 加藤敬二
   
 ◆捜査本部
瀬戸内(警視庁刑事部長 捜査本部長) 山口嘉三
武田(警視庁捜査一課長 捜査本部報道長) 池田英治
春野(麻布警察署長 捜査本部副部長) 岡田吉弘(劇団昴)
熊谷(警部補) 牧野公昭
力石(警部補) 朝隈濯朗
平澤(警部補) 香川大輔
絹川(巡査部長) 藤川和彦
和田(巡査) 高草量平(劇団昴)
   
 ◆報道班
明石(中央新聞記者) 青羽剛
倉持(東京経済新聞記者) 鈴木周
反野(東方新聞記者) 田島康成(劇団昴)
   
 ◆文化人グループ
後藤則彦(大学教授) 川地啓友
山中俊夫(弁護士)  勅使瓦武志
大濱茂(映画監督) 田代隆秀
久田川順平(劇作家) 岡崎克哉
   
 ◆人質
奥澤(綽名ヘッピリ) 坂本岳大
甘粕(綽名オーアマ)  田中廣臣
栗林(綽名ボヤキ) 福山兼士(劇団昴)
関山(綽名カレススキ)  神保幸由
結城(綽名ユダ)  芹沢秀明
政子  佐和由梨
光枝  藤田晶子
静  新子夏代
   
 ◆ホテル関係者
鈴木(支配人) 井上隆司
内田(ルームサービス係/シューベルト(ドイツ人)  畠山典之

 他の出演者の皆さんも、それぞれいい味を出しているなぁ、と感心。特に田代さんの映画監督。これこそ現存しそうな典型的映画監督のカリカチュア。警官たちの言動への嗤いもぴりりと風刺が利いていました。刑事ドラマにありそうな光景です。私は若い力石警部補役の朝隈濯朗さんが注目株とみました。

 ずいぶん劇団昴の人が多いなぁ・・・と思って首をかしげていたのですが、それもそのはず、劇団昴は福田恒存氏が主宰して出来た劇団なんですね。

 政子の佐和さんの妹・光枝役が藤田さんというのは失礼ながらちょっと見た目ムリがある気がしました。どんなストーリーが隠されているのか逆に気になったりして。勝手に光枝はブラジル移民でものすご~~く苦労して帰国したことにしておきました。

Cimg0689 Cimg0690_2 「ブラック・コメCimg0692ディ」との連続観劇でもらったグッズです。

 

 もとの戯曲も読んでみたいのですが、文庫は絶版ですね。昨秋刊行され始めた「福田恒存戯曲全集」の第1回配本の5巻に収録されているのを発見しました。

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2008年12月23日 (火)

映画「K-20 怪人二十面相・伝」

K-20 怪人二十面相・伝 公式ガイドブック 観て来ました。映画「K-20 怪人二十面相・伝」 。怪人二十面相にお出会いするのは、小学校の図書館で、子ども向けの少年探偵団シリーズを夢中で読んで以来かな?知ったのはTVアニメ「わんぱく探偵団」が最初(虫プロです。幼心にすご~く面白かった。今DVDボックス出てますね わんぱく探偵団DVD-BOX )。北村想の原作も気になりながら未読でしたが、この大傑作映画を観て早速注文しました。原作と映画はかなりストーリーが違うようですがお正月の楽しみにします

 ストーリーは・・・、1941年12月8日に真珠湾攻撃が回避され和平がなって、第二次世界大戦が起こらなかった日本、1949年の帝都(東京タワーらしきものがあります)が舞台。身分制度がさらに強化された極端な階級社会で、最下層に位置づけられている小屋がけサーカスの天才曲芸師・遠藤平吉(金城武)が主人公。平吉は運動能力抜群でサーカスの見世物は器用にこなすが、人付き合いは実に不器用。人よりサーカスの鳩たちのほうが好きなようだ。平吉はあるペテンにあい、帝都を荒らしまわる怪人二十面相として逮捕される。彼は濡れ衣を晴らすために・・・。

K-20 怪人二十面相・伝 オリジナル・サウンドトラック  う~ん、至るところ謎と仕掛けだらけのミステリーなので、ちょっと語ろうとしてもネタバレになってしまいますね。これ以上書くのは控えておきます。ストーリーも面白いし、アクションも見ごたえがあります。そうかと思うと笑えるところもたっぷりあるし、エンターテインメント性抜群だと思います。スケールが大きくて、邦画というよりアメリカの超大作を見ている感じ。いや、そういったら邦画を作っている皆さんに失礼か。でもこれ、絶対ハリウッドからリメイクの申し出があると思うなぁ。

 金城武も明智小五郎に扮する仲村トオルもかっこよすぎ。財閥令嬢・羽柴葉子を演じる松たか子の上品なお嬢様ぶりは自家薬籠中のもの。ホントに可愛くて、キレイで、天然ボケのようで凛としているこの役柄にぴったりです。カラクリ師・源治を演じる国村隼の含みのある演技や源治の妻・菊子役の高島礼子の明るい気風のよさ、二十面相のいくつもの顔・・・脇を固めるのみなさんの豪華なこと。小林少年(本郷奏多)は、良家のお坊ちゃま風。平吉の弟分のシンスケを演じる今井悠貴・・・上手です。10歳とは思えない。

 続編も作られるのでしょうか?平吉や葉子の今後が気になります。。

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2008年12月22日 (月)

こんにゃく座「ピノッキオ」

オペラ「ピノッキオ」 オペラシアターこんにゃく座の新作オペラ「ピノッキオ」を観て来ました。小さな子どもがいっぱいでしたが、みんなとてもよく笑っていました。

 舞台にはピアノ1台と一抱えもありそうな大きなドンゴロスの袋(ドラム缶半分ぐらいの容積・・・という感じで立っています)。アコーディオンやリコーダーらしきものもあります。後でわかるのですが、このドンゴロスの袋、ただものではありません。いやいや、個性的な舞台装置もこんにゃく座ならではです。

 ピアノは伊藤多恵(以下敬称略)。途中片手にパーカッション、片手でピアノ伴奏という部分もあって、すごいとしか言いようのない演奏でした。

 ピノッキオ役は井村タカオ。最近は若手男性主役は井村さんのことが多いですね。ピンクのピノキオ衣装があまりにもお似合いで、半ズボンから出る細い脚にびっくり。人形っぽい動きが良かったです。

 大工・人形劇小屋の呼び込み・キツネ・おもちゃの国行きの馭者・太鼓つくりの5役にアコーディオンの演奏・伴奏も勤めるのが岡原真弓。芸達者で歌が本当に上手いし、関西人的コメディのセンス抜群です。終演後のロビーでの送り出しでも一番の人気者ですね。ステキです。

 ジェペット爺さん・人形劇場の親方・ネコ、は佐藤敏之。お顔の演技がものすごい。とにかく笑えて笑えて仕方がない。特に岡原さんの関西弁のキツネと、佐藤さんの名古屋弁のネコという小悪党コンビは秀逸。面白すぎました。

 材木のときのピノッキオの声・人形劇場の少女・農夫・女の人(妖精?、木)は田中さとみ。リコーダーの演奏もあります。可愛らしい若手です。ダンスも軽やか。

 台本:山本清多、作曲:萩京子。昨年作られたばかりのオペラで、東京公演後、日本全国での公演に先駆けて東南アジアでのツアー公演を行ったとのこと。プログラムに書いてある台本作者の言葉によれば、東南アジアツアーを見越してピノッキオの原作の結末と、少し変えた部分があるそうです。その変えた部分のセリフは、井村タカオさんの好演もあり、とても胸に響きました。

 全般的に楽しかったのですが、鯨のおなか(これも工夫がいっぱいという感じ)から出てくる野にかかる時間がちょっとだれ気味かなとは思いました今回は歌よりも、喜劇役者ぶりの印象が強すぎて、オペラ?という気はしないではありませんでしたが、良かったです。

 こんにゃく座にはもっと頻繁に関西方面での一般公演をやって欲しいものです。

オペラ「ピノッキオ」 Music オペラ「ピノッキオ」

アーティスト:オペラシアターこんにゃく座
販売元:ALM RECORDS
発売日:2009/01/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

一般販売に先駆けてCDも手に入れました。プログラムとCD両方にサインもいただきました。

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宝塚「夢の浮橋」「Apassionado!!」

Photo_2

←ポスターの写真です。

 もう3週間も経ってしまいました。先月末、観にいってきました。4ヶ月ぶりの宝塚大劇場。月組公演です。

源氏物語千年紀頌 夢の浮橋」・・・暗くて抹香臭い宇治十帖をどう宝塚風にアレンジするのか、ポスターの美しさとあいまって、期待を大きく持って観にいきました。私の解釈では宇治十帖の主役は、あまり物事を深く捉えられなかった田舎娘から、無常を嘆きつつも自分の意志を通す女性へと成長する浮舟。薫が主人公のようにも思えるけど、彼ははぐだぐだと悩んでいるわりにはちっとも成長しない。光源氏の血を引く匂宮はむしろ脇役に過ぎないと思っていますので、瀬奈じゅんさんが匂宮だというだけで、かなり大胆に物語を作っているんだろうと思っておりましたが、その通りでしたね。これは原作を知らないと話がほとんど見えないんじゃないか?と思いました。でも私の期待は十分に満たされました。

 匂宮を主人公にして、プレイボーイぶりを明るく描いたり、思い切って登場人物の枝葉を幹の部分に食い込んでまで断ち切ることで、宇治十帖の持つ暗いトーンを糊塗していますね。匂宮の薫への友情物語であると共に(その割には恋人を寝取っていますが・・・これもむしろ浮舟への恋というより、薫への当てつけと言うか同化と言うか…そんな感じ)比較的気楽な弟宮から、東宮として外戚から皇室を守ろうとする立場への匂宮の成長物語になっています。

 冒頭は源氏の君の死の直前。光源氏はかなり衰えを感じさせる姿で出てきます。紫の上の法要のためにに幼い匂宮と薫が光源氏とともに階を登っていこうとするところで、光源氏は薫本人に「罪の子」と声をかけています。これは・・・薫が暗くなるのも当然ですね。

 好きなシーンは匂宮が姉の女一宮の侍女・小宰相の君(城咲あいさん・・・メチャ可愛い)の局に忍んでいって、宮廷の女たちの詰問に会うシーン。これは楽しいシーンですが、「歌劇 2008年 12月号 [雑誌] 」の「えと文・ホタルのピカリ」によれば、あの時の侍女たちのセリフはみんなアドリブとだとか・・・。わー、色んなパターンで観たかったなぁ。小宰相の君の正体は原作と違って、傀儡女(=くぐつめ。難しい字で「くぐつ」と書いては漢字に変換できませんが、「かいらい」と書くとちゃんと変換できますね)。女一宮が匂宮のドン・ファンぶりを嗜めるために雇ったという設定です。彼女に連れられて匂宮は宇治の社で傀儡(くぐつ)たちの織り成す幻影を見ます。そこにはまさに傀儡=操り人形となった光源氏も現れます。・・・このシーン、傀儡たちの芸が見せ場なのと、摂関政治に絡めとられようとしている匂宮の兄弟たちの危うさを表しているのかもしれませんが・・・突飛でやりすぎでは?と感じました。

夢の浮橋/Apasionado!! ピアノサウンド(CD)  匂宮の瀬奈じゅんさん・・・美しくて華やかで美しい。まさしく宝塚の貴公子。女の子にやに下がっているところも、最後の覚悟で目つきが変わるところも表現力豊かでステキでした。浮舟(羽桜しずくさん)との宝塚的だけどものすご~く濃厚で色っぽいラブシーンに釘付けになってしまいました。このシーンちょっと親子観劇には向きません。顔が赤くなります。ついでに、』学校観劇の皆さまがたにもいかがなものかと・・・もっとも、学校観劇の方々にはこれは「源氏物語」そのものではないことも理解してもらわないとね。

 薫中将の霧矢大夢さん。まめ男ぶりは地なのかとおもうほど、はまっていました。私が観た公演ではエッフェルといい、ボルディジャールといい、ジョン卿といい、なぜかまじめな役どころの多い霧矢さん。薫を演じるのにこれほどふさわしい人はないのですが、この公演での薫は原作よりなお気の毒な扱いのような気もします。

 二の宮の遼河はるひさん、今回憂いを含んだ良い役でしたね。これまで喜劇の中のさらにコミカルな役しか見てなかったので、綺麗な立ち姿と兄宮としての自覚的な言動に見惚れてしまいました。

 他のみなさまがたも、とってもステキでしたが(琴の演奏シーンは、みな生徒さん方が弾いておられるのですよね?芝居の練習に加えて色々なことをするのですねぇ)、私が、とても美男子(美人)だと思ったのは夕霧の次男役の星条海斗さん。次回はもう少しセリフのある役で観てみたいです。

  「Le Cing (ル・サンク) 2008年 12月号 [雑誌] 」には今回シナリオも掲載されています。読んで写真も見て公園を反芻して懐かしんでいます。

Le Cing (ル・サンク) 2008年 12月号 [雑誌] 「ファナティック・ショー Apassionado!! アパショナード・・・ラテン的なショー。冒頭(第2場)のシーンにびっくりします。大階段に瀬奈じゅんさんのきりりとしたお顔。巨大なマント(一体どのぐらいの重さがあるのでしょう?)に包まれて・・・。

 見せ場は男役スターたちがそれぞれ花を象徴する色とりどりの鮮やかなドレスで踊るシーンでしょうか。客席もおおはしゃぎでした。蘭の精で白いのドレスの霧矢さんはまるで娘役のトップさんのように美人でした。

 私が好きだったのは映画のシーン。瀬奈さんがかっこいいのは当然として、城咲さんがスター性抜群と感じました。

Photo←今公演のシナリオの写真を撮らせていただきました  

プチ・ミュージアムは舞台装置の仕掛けについての解説と、「ME & MY GIRL」の衣装・小道具等の展示。体験コーナーのビアマグがかなり軽くて・・・舞台の小道具だから当たり前かもしれませんが、実際に持ってみないとわかりませんから・・・そんなことを知ることが出来るのもこの展示場のささやかな楽しみですね。

 

 

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2008年11月17日 (月)

京都劇場「ブラックコメディ」

 久々に京都劇場の初日に行きました。劇団四季BLACK COMEDY ブラックです。関西では初上演だそうで・・・

 Photo 前回の公演のチラシ(石丸幹二さんの大きな顔写真が載っている)をファイルしておいたものと、今回の京都公演のチラシ(装置の写真は本物・人物は影で描かれている)を見比べながら、石丸さんの在団していらっしゃったときに京都でやってくれたら良かったのに・・・とちょい不満を感じつつ、でも荒川さんも好きだし・・・などと思いながら観にいったのですが。(写真は京都駅コンコースのものです)

 面白かったです。客席では大きな笑い声があちらこちらから響いていました。キャストにもほとんど何の不満もなかったといってよいと思います。

 ストーリーはチラシ等に紹介してあるとおりですが、お調子者だけど気の弱いところもある(押しに弱い)売れない彫刻家のブリンズリーと、その若い恋人キャロル(いわゆる現代っ子って感じでしょうか)が、ブリンズリーの部屋を見場よく整えているところから話が始まります。始まったときの舞台の上は薄暗いのです。このお芝居は、突然の停電に困っている様子が喜劇の大きな要素となっているのですが、舞台の演出上は明かりのついている間は薄暗く、停電の場面では煌々としたライトのなかで演じられるという工夫が特徴です。

 その夜は富豪のシュバンツィヒがブリンズリーの彫刻の品定めに来るのと、キャロルの父で厳しい軍人のメルケットがブリンズリーがキャロルの婚約者としてふさわしいかどうか見極めに来るという、重要な来客の予定が2件も入っていたのです。そのため、ブリンズリーとキャロルは、隣人で骨董蒐集家のハロルドが旅行中なのを良いことに、勝手知ったる彼の部屋から、美しい家具や装飾品を無断で借りてきていたのです。

 ところがいきなり停電になり、マッチやろうそくもなくてあたふたしているところへ、昔の恋人クレアから電話があり、同じアパートの老婦人ファーニヴァルが逃げ込んで来、メルケットがあらわれ、帰ってこないはずのハロルドまでやってきます。ハロルドが帰ってきたからにはこっそり家具やなにかを返しにいかねばなりません。暗闇の中誰にも悟られずに。そこへクレアがひそやかに現れ、電気会社の技師が修理に現れ・・・。明るいライトの下で、鼻をつままれてもわからないような暗闇にいる演技をしている様子、しぐさがまず可笑しく、暗闇の中だからこその失言の応酬にも笑わされました。このあとブリンズリーはことをどう収めるのか?という余韻もまた楽しくて。 

京都ブラコメ初日の出演者
ブリンズリー・ミラー  荒川 務
キャロル・メルケット  濱田めぐみ
ミス・ファーニヴァル  はにべあゆみ
メルケット大佐  志村 要
ハロルド・ゴリンジ  栗原英雄
シュパンツィッヒ  川口啓史(劇団俳優座)
クレア  八重沢真美
ゲオルク・バンベルガ ー  高橋征郎 (劇団民藝)

 ブリンズリーの荒川さん、調子が良くてもてるけど、つまるところは冴えない男の演技にすっかりはまっていました。キャロルの濱田さん、お嬢っぷりがかわいい。濱田さんはアイーダや川島芳子という強くてカッコいい女性の役でしか観たことがなかったんだけど・・・この可愛さで演じたであろうベルやポリーも観たかったなぁと思いました。でも冒頭の薄暗い中での二人のお芝居は・・・悪くないのですが少々セリフが浮いて感じられました。昔の舞台風の不自然な抑揚に聞こえてしまって・・・。次々と人が登場してくると気にならなくなりましたが。

 ハロルドの栗原さんのオネエキャラ、秀逸です。カッコいい上に女形もOKという感じ。クレアの八重沢さん、おきれいな脚でした。はにべさんのいたずらっ気たっぷりの表情、楽しすぎました。志村さん・川口さん・高橋さん。渋い演技なのに面白いという名脇役でした。

 とにかく面白いので、私はついつい、これを吉本新喜劇に翻案するとしたら、誰をどの役に当てはめようかなと考えてしまいました。

 しかし・・・この人数・この装置・この長さ(短さ)で6500円はちょっと高いのでは??とも思いました。これを新劇系の劇団で公演したら大きいところでも4~5千円で観られるんじゃないでしょうか?条件によってはもっと安く、四季と比べても遜色のない演技で観ることができると思います。学校公演ならワンステージ100万円から120万円までというところなのでは?この公演は四季ではプリンシパル級の役者さんが揃っているとはいえ、荒川さんや濱田さんや栗原さんは、やはり歌って踊って、ミュージカルに出演されているのを拝見するほうが、魅力満開で良いという気がします。

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2008年11月 5日 (水)

劇団四季「むかしむかしゾウがきた」

 10月の終わりと、11/2の千秋楽。観にいってきました。京都Zou劇場にて、劇団四季のファミリーミュージカル「むかしむかしゾウがきた」。子ども向けだと高をくくっており、とりあえず観にいこうというぐらいの気持ちだったのですが、2回ともラストにはあふれる涙がとまりませんでした。

 ストーリーは・・・(ネタバレありあり。)唐の国から使者が来て、もうすぐ天下を取るであろう殿様にゾウを献上する。殿様はゾを「よく喰らう」・・・九郎衛門と名づけ、家来の太郎衛門に世話係を申し付ける。太郎衛門家にははじめのうちこそ城から日に3度3度九郎衛門の餌が届いていたが、そのうちおざなりになり、遠近引きもきらずやってくる見物客が持ってくる食べ物で九郎衛門を養っていた。ある日、南の国から侵攻された殿様は太郎衛門にゾウを殺せと命じる。太郎衛門は妻・おゆきと息子・太郎坊にゾウを連れて山奥の北の村まで逃げるように言い、おゆきと太郎坊、そして九郎衛門は雪の中をZou2 山へと急ぐ。しかし忍者に追われ、吹雪に巻きこまれて・・・。一方、北の村では来る春に向けて田起しをし始めている。そこには以前九郎衛門を見に行って太郎衛門家の前で倒れ一家に助けられたおみよのすがたもあった。そこへ村人の一人が「行き倒れだ」と言って、おゆきと太郎坊を雪の中から堀おこして連れて来る。村人たちの介抱で息を吹き返す母子。「岩の陰にいて助かった」と村人に聞いて母子は、その岩はゾウの九郎衛門だと気づく。村人たちに訳を話し助けを求める母子と、九郎衛門が大好きなおみよだったが、村人たちは殿様の命に逆らうのを恐れてゾウを見捨てるように言う。ついには村人たちは決裂しお御世の祖父を含む数名と、母子だけで九郎衛門を助けに向かう。九郎衛門は瀕死の状態で生まれ故郷インドや唐の国の夢を見ていた。助けに行った人々が懸命に体をさすり歌を歌って九郎衛門はついに目を開け立ち上がるが、そこへまた殿様派の村人が来てゾウは村へは一歩も入れぬと言う。ひとまず九郎衛門は山の洞窟に隠すことにし、おみよとその祖父のごんじい、ごんじいと同年輩の松吉、おゆきの4人が村へ食料を取りに行く・・・。しかし村は敵兵らに襲撃されていた。おゆき・松吉・ごんじいもつかまり、おみよは太郎坊に知らせに山へ向かう。九郎衛門は最後の力を振り絞り敵兵に立ち向かう・・・。(画像は京都劇場入り口に設けられた記念撮影スポット)

 このお話知ってる気がする・・・遠い昔に読んだような・・・。プログラムを見ると原作は長崎源之助と書いてあります。1963年が初出ですから、きっと子どもの時に読んだんでしょうね。いまは絶版のようです。手に入りやすいフォア文庫版を復刊して欲しいなぁ。

 狂言回しの「ひろめや」は、歌舞伎調あり、文楽の義太夫もどきあり、講談調あり、ダンスありと八面六臂の大活躍。主人公と言ってもおかしくないですね。1回目見に行ったときは後ろのほうだったので、ひろめやの撒くかわら版を拾っている前の席の人たちが羨ましくおもえました。2回目は前のほうだったので「今度はかわら版を拾えるかな??」と期待していたのですが、残念、私たちのところには届きませんでした。何が書いてあるのかな?どんな字体かな??かわら版の見本だけでも展示するかプログラムに縮小版を掲載するかしてくれたらよかったのに・・・。ちなみに一人で4枚ぐらい持っている観客もいました。

 キャストは2回とも同じでした。下記の通りです。

ひろめ屋 川口雄二
太郎坊 石井雅登
太郎衛門/中国のダンサー  青山祐士
おゆき 大橋伸予
おミヨ 山本奈未
ゴンじい/石屋/浄瑠璃(義太夫)語り 菊池 正
与作・家老/浄瑠璃(義太夫)語り  石原義文
松吉・殿様 高林幸兵
七郎 村中弘和
唐の国のお使い/インドのトラ/中国のダンサー/敵兵
 
龍澤虎太郎(范虎)
敵兵頭 関 与志雄
九郎衛門  中村智志  
安江洋介
   
【男性アンサンブル】 【女性アンサンブル】
石野喜一 宮尾有香
斎藤准一郎 大槻純子
玉井晴章 桜 小雪王 雪菲)
ユ スングク 山中由貴
上廻怜雄奈 濱田恵里子
新庄真一 森田真代
鈴木伶央  

 ひろめや川口雄二さんには、芸達者なところを見せてもらいました。

 太郎坊の石井雅登さんは、ジョン万次郎以来の関西ご登場ではないでしょうか?歌も演技も好きな俳優さんです。歌がとってもお上手だし、声もすごく良いので、もっとたくさんソロで歌って欲しかったです。太郎坊も良いけど、歌がいっぱいある作品と役で拝見したいです。

 太郎左衛門の青山祐士さんは、以前「異国の丘」の劉玄役で拝見したときは、もう一つぱっとした印象ではなかったのですが、今回はお父さんではなく若武者役でも良いのでは?と思わせられるほど目元涼やか、青い衣装がお似合いでした。中国のダンサーに扮したときのダンスもお見事です。同僚数名も観にいったのですが、みんな「お父さん役の人がかっこよかったなぁ」と異口同音に。この公演は俳優によるお見送りがあるのですが、1度目のとき、何も考えずに、ただ俳優さんを真近に見ることができるのが楽しくてきょろきょろしながら歩いていたら、たくさんの女性が青山さんとの握手を求めてよっていく渦に巻き込まれて連れとはぐれてしまいびっくりしました。人気者ですねぇ。

 お母さん役の大橋伸予さん。可憐でキレイで素敵でした。色もとっても白いし。九郎衛門を匿うために山を目指す吹雪の道行きのシーンは、文楽になぞらえてあります。川口さんを中心に、菊池さんと石原さんの3人で義太夫風に道行の様子が語られます。舞台では最初黒子が小さなおゆき・太郎坊・九郎衛門の人形を持って動かし、次に中ぐらいの人形、そして大きい人形と思いきや、まるで人形のように黒子に操られる(様な動きをする)大橋さんと石井さんが出てきます。大橋さんと石井さんの人形へのなりきりぶりにびっくりします。特に大橋さんの人形のように美しく、だけど全く動かない表情はすごいです。

 おみよちゃんの山本奈未さんもかわいらしい。歌う声も少女らしくて良かったです。だけど、せっかくとっても歌の上手い太郎坊君が横にいるんだから、おみよちゃんソロではなく太郎坊とのデュエットにしてくれたら良いのに・・・と思ってしまった歌場面がいくつか。

 菊池正さん・石原義文さんは渋い演技。一癖も二癖もあるおじいちゃん(おじさん)たちお表現力たっぷりに見せてくれました。やはりこういった名脇役がいないと舞台はしまりませんね。菊池さんはもちろんユタの大作より良かったことは言うまでもありませんが、一回セリフをとちらはりました。こういうことがあるから、生の舞台は面白いです。

 唐の国のお使いの龍澤虎太郎さんは、すごい名前だなぁと思っていたら、観劇後に友人から本名范虎さんだと教えてもらいました。リアル中国の方なのですね。どうりで中国語の発音が上手すぎました。赤い唐服に身を包んだ姿も凛々しくステキでしたが、ダンスのうまさときたら・・・目が釘付けです。娘がぜひ握手がしたいとワクワクしながら、帰りしロビーで探したそうですが、1回目は見つからず、2度目の観劇のときはしっかり握手してもらっていました。「謝謝」「再見」とおっしゃいながらお見送りをしておられましたので、私たちも「多謝」「再見」と。

 俳優さんたちにお見送りしていただくのは楽しいですね。私も何人かの方々に握手をしていただきました。それも楽しいのですが、俳優さんたちがそばにいらっしゃると言うだけで華やいだ気分になります。また、俳優さんたちが小さな子どもたちに目線を合わせてかがんで話しかけておられたりする様子がとてもほほえましくて、気持ちよく帰途につきました。数名の人気俳優さんに群がる大人の図には閉口でしたが。そうそう、床に積もった紙吹雪を集めようとして職員さんに注意されている人もいました。色んな人がいるものです。

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2008年10月18日 (土)

「読む、見る、遊ぶ源氏物語の世界」展

 マンガミュージアム・TAWAWAの次は京都文化博物館へ。

 本館に行く前に、別館ホールで「源氏物語と『宝塚歌劇』の世界展」という展示を見ました。

昭和7年の「源氏物語」から2007年の「あさきゆめみしⅡ 」まで源氏物語を主題にした4公演の資料が展示してありました。昭和初期の公演や1981年代の「新源氏物語」などはポスターと少しの写真しかありませんでしたが、「あさきゆめみし」と「あさきゆめみしⅡ」はポロモーションビデオの上映からパネル・衣装の展示まで、宝塚大劇場のプチ・ミュージアムみたいな楽しさがありました。衣装は刻の霊のもので、春野寿美礼さんが着たものと真飛聖さんの着たものとを見比ることができました。次の月組の「夢の浮橋」のポスターも貼ってあり、瀬奈じゅんさんと霧矢大夢さんの気高いまでの美しさに、絶対観にいきたくなりました。

Photo

←チラシの写真です

読む、見る、遊ぶ源氏物語の世界~浮世絵から源氏意匠まで~」の会場に入る前に、「投扇興」を実際に楽しむことが出来るコーナーがあって、ちょうど人がいなかったこともあって、娘と何度も楽しみました。こんな珍しいことを体験できただけでもこの日の収穫は大きかった気がします。

 展示の方は、江戸時代における源氏物語の受容というか、源氏がいかに愛されて応用されていたかという展示でした。良家の子女だけでなく、花魁の持ち物として源氏箪笥があったり、袖珍本ならぬ、袖珍巻物の源氏物語があったり。さきほどの投扇興をはじめ、カルタや香道などの楽しみにも源氏がアレンジされていますし、多くの絵や意匠にも使われています。浮世絵や読本などに描かれる「源氏物語」は、むしろ「偽紫田舎源氏」が使われているように思える展示でした。髪型や衣装も近世風で。本家本元の「源氏物語」とはちょっと違っていましたが、江戸時代の人が源氏物語を楽しんだということが伝わってきました。

 常設展会場では「雅の継承-源氏物語絵巻に挑む-田中親美・川面義雄」展。田中親美氏が源氏物語絵巻を精緻な模写で復元したものと、川面義雄氏が、木版画で同じ徳川本を復元したものの展示です。田中親美氏の復元模写による平家納経や本願寺三十六人歌集などもありました。製作過程の説明を読むにつけても、気の遠くなるほど細かな作業の連続で、このような難事業を成し遂げた方々には感心するばかりです。「木版画源氏物語 試摺プロジェクト」の展示では、「東屋」(一)の段で、絵に20枚、詞書に10枚の版木で摺ったものが展示されており、ほんの少しずつ色味が加えられていく様子に驚嘆しました。

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